唐物の辞書的意味

からもの【唐物】名 
シナから渡来した品物。唐錦・唐織物など舶来品の総称。室町時代には、贅沢品としてもてはやされ、金襴・緞子や、茶の湯の道具、沈香・麝香・唐絵の類がおもなものである。それらを模し日本で作ったものをも含めていう。近世には南蛮品が来たので、それらを含めて広く長崎に輸入される舶来品を称し、これを商う唐物屋があった。

中村幸彦、岡見正雄、阪倉篤義編、1984『角川古語大辞典』第一巻、角川書店

唐物翫賞、会所の茶、茶の湯などをキーワードとして、「わび茶」以前の茶であり古いお点前が今にも残っている。「唐物」は中国からの舶来品だけでなく日本で模したもの、南蛮物も含まれた総称であった。

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