飲食店マーケティングの為の『外食ニュースまとめ』(2020/12/29~2021/1/11)
「なかなかニュースをチェックする時間がない」といった忙しい飲食店の方に向けて、私の方で気になったものをピックアップ、コメントを付けてまとめています。
・外食のマーケット変化を示すようなニュース
・集客(販促)に関連するニュース
・最近のトレンド商品に関するニュース
といった視点で選んでいます。
今回は、年末年始もひっくるめた2週間分をまとめました。年末年始ということ&コロナ禍ということもあり、あまり目ぼしいニュースはありませんでしたが、デリバリー関連の物をいくつか取り上げています。
◎まずは、緊急事態宣言にともなう協力金につきまして、
・東京都:「営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金(1/8~2/7実施分)」について
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/attention/2021/0107_14118.html
・神奈川県:新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金(第5弾)について
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/jf2/coronavirus/kyouryokukin_5th.html
・埼玉:埼玉県感染防止対策協力金(第4期)について
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0801/kyoryokukin-4.html
・千葉:千葉県感染拡大防止対策協力金について(第2弾:1月8日以降の時間短縮分)
https://www.pref.chiba.lg.jp/keisei/kyouryokukin0108-2.html
・出前館、LINE出身社長が挑む「売上1.7倍増」戦略
~今後3年間、デリバリー市場は成長を続ける~
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/25757/?utm_campaign=EDtkprem_2101&utm_source=edTKO&utm_medium=article&utm_content=210105&_ga=2.28642554.758147675.1610440561-906611073.1600609031
※全部の記事を読むのに東洋経済へのは無料登録が必要です。
記事を読むとこれまでの出前館のシステムはつぎはぎ拡張をしてきたため、サイト内での顧客の動きがしっかりと把握できていないようです。そこの部分で莫大なデータ取得を重ねてきた外資系のデリバリーアプリと戦えるのか?は今後の不安要素となりそうですね。そこだけでなく、配送形態や配送カテゴリーの拡大が急速に進んでいくので、個人的には厳しいのではと思っています。。。
・「配達ゼロでも時給1150円」北欧系デリバリーが配達員に気前よくカネを払う理由
https://news.yahoo.co.jp/articles/e651d15761a1cc7a6727114e58dfd19ef9bb4598?page=1
フィンランド発祥のフードデリバリーアプリ『Wolt』についての記事です。先ほどの出前館と比較するとその成り立ちの違いがよく分かると思います。ただ、日本においても他の外資が入ってきているので、資金力勝負な所もあるので、まだまだ、どこが残るのか?は見えない状況ではあります。
・味の答え合わせで大ヒット。これからのレストランの生きる道
https://news.yahoo.co.jp/articles/7545bd8b121a73c6b906d9040a15794148fb1a03
2018年にオープンしたフレンチレストラン「sio」を率いる鳥羽周作シェフの話が載っています。様々なトライアルをしており、参考になるかと思います。
・「黒い吉野家」デザインが開拓した意外な新客層
~外食チェーンの店舗デザインにこめられた狙い~
https://toyokeizai.net/articles/-/396919
店舗デザインを変えたら、客層が広がったという話です。当たり前といえば当たり前なのですが、古くから続いているお店ほどなかなかそこに着手しずらいといった面はあります。過去のコカ・コーラのようにデザイン変更によって顧客離れが起きたということもありますので、デザインを変えることが良いことだと一概に言えませんが、客層を広げなくてはいけないといった事を考えるとかなり重要な要素となっています。デザインに限らず、これまでの自店舗のあたり前を一度疑ってみることも必要かもしれません。
・【エビソル飲食店予約推移・12月度(2020/11/30〜2021/1/3)】全国の飲食店予約数は2ヵ月ぶりに前年割れとなり、2020年の忘年会シーズンは厳しい結果に〜東京では予約数が前年比7割弱まで減退し、Go To Eat キャンペーンポイント付与終了や時短要請による影響が深刻化〜https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000011690.html
飲食店向け予約管理システム「ebica」を運営する株式会社エビソルが2020年11月30日〜2021年1月3日の5週間分を更新した12月度のレポートを公開しています。下記サマリーです。GoToEat終了後の11月後半から落ち込みその後も取り戻すことなくがなく、都内では昨対を7割を切るレベルでした。実際はイートインの売上も落ち込んでいるので、合計売上ではさらに低い水準での推移となっているでしょう。
<全国(1店舗あたり)> <大阪> <東京>
12月総予約数:206.5件 224.7件 169.4件
1日平均予約数:6.7件 7.2件 5.5件
(対前年比:79.3%) (73.3%) (66.7%)
・上場外食産業、11月の売上は8割弱が前年同月下回る
「くら寿司」が好調、前年同月比41.9%増
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000221.000043465.html
帝国データバンクが上場している外食企業の11月の月次売上高の動向調査を発表しています。下記参考までに要旨記載します。
<調査結果(要旨)>
①集計対象65社のうち、2020年11月の全店実績が前年同月を下回ったのは50社(構成比76.9%)、上回ったのは15社(同23.1%)
②10月は前年同月を下回った47社のうち、減少幅20%以上は15社(構成比31.9%)であったが、11月は前年同月を下回った50社のうち、減少幅20%以上は24社(同48.0%)となった
③10月、11月ともに前年同月を下回った46社をみると、10月よりも11月の減少幅が縮小したのは5社(構成比10.9%)、拡大したのは41社(同89.1%)となった
④GoToイートキャンペーンなど需要喚起策の影響もあり、2020年10月は回復基調となったが、第3波の到来で、11月は回復基調に停滞感がみられた。12月は影響がさらに顕著となる可能性がある。営業時間短縮要請の実施のほか、プレミアム付食事券の新規発行が一時停止されている都道府県もあり、解除後、再開後に需要が回復されることに期待がかかる
・外食市場調査2020年11月度
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001039.000011414.html
こちらは、ホットペッパーグルメ外食総研が毎月発表しているデータです。
※㈱マクロミルの登録モニターでのネット調査です。
【概況】
2020年11月の外食市場規模は2504億円(前年同月比 -889億円・東名阪3圏域計)
外食市場規模は前年比73.8%、前月からは6.7ポイント後退
【今月のポイント】
1. 外食市場規模は前年同月比73.8%。前月からは6.7ポイントの後退
2. 「スナック」「アジアン料理店」等は前年比9割超を確保。一方「居酒屋」は前年比55.3%に後退
【業態別】
● 業態別の市場規模は、「居酒屋」(前年比増減 -338億円)、「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」(同 -67億円)、「和食料理店」(同 -65億円)等主要16業態全てで前年を下回った。
● 「居酒屋」(延べ回数 -901万回、単価 -171円)、「レストラン、食堂、ダイニング、洋食店」(延べ回数 -248万回、単価 -168円)、「和食料理店」(延べ回数 -143万回、単価 -105円)等は延べ回数・単価ともに前年比で減少した。
・「DiDi Food」が1月20日に福岡でサービス開始
新規5,000円割引や配達料金無料など福岡のばりうまいをおトクにお届け!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000059256.html
「DiDi Food」が福岡でサービスを開始するようです。各都市でuberEatsや出前館に加え、 Food Panda、Food Neko等外資の大手が参入してきています。今後の無人配送等へのシフトも相まって、どこが生き残るか?がまだ見えない状態です。飲食店としてはその時々のいいものを見極めて乗っかっていくのがいいでしょう。
・READYFORが新型コロナ・緊急事態宣言の影響を受ける飲食店を応援、特別クラウドファンディングプログラムを開始。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000177.000031325.html
クラウドファンディングサービス「READYFOR」で緊急事態宣言の影響を受ける可能性が高い、1都3県(東京・埼玉・千葉・神奈川)の飲食店向けに応援プログラムを開催するようです。
目標金額への到達の有無に関わらず集まった資金を受け取ることができるALL-IN形式が適用され、サービス手数料が無料となり決済手数料(5%)のみでクラウドファンディングの実施が可能となります。
資金調達の一つの方法として検討してもいいかもしれません。
・緊急事態宣言の発令を見据え、タクシーデリバリーを追加導入
近隣だけでなく東京23区内の需要囲い込み
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000328.000007752.html
株式会社ワンダーテーブルが、ロウリーズ・ザ・プライムリブ 東京2店舗に続き、ユニオン スクエア トウキョウ、オービカ モッツァレラバー 六本木ヒルズ店、バルバッコア都内3店舗にて、日本交通株式会社のデリバリーサービスの導入を開始したようです。需要の落ち込んでいるタクシー業界とのコラボレーションは確かにデリケートな商品も運搬できそうですね。ただ、現状は2日前の予約が必要なようです。