飲食飲食店マーケティングの為の『外食ニュースまとめ』(2024/11/12~2024/11/18)
11月中旬まで来ましたが、年末の予約の入り始めているお店がある一方で、検索ボリュームの回復はしていない業態が多いところを見ると勝ち組とそうでないお店で差が大きく開いていきそうです。大手チェーン居酒屋が軒なみ業績が好調でないところを見ると目的性のない飲み需要のお店の競争はより厳しくなっており、宴会需要が以前のように盛り上がってこないことにはどうしようもないといった感じです。個店の居酒屋は早期にこれらの競争に巻き込まれないように独自性を出していく必要もあるでしょう。また、忘年会に関する調査のアンケートを見ても、できる限り会社の人と遅くまでいない、一緒にいる時間は短く、プライベートを大切にしたいといった方が増えてきていることを鑑みると2次会以降の需要の回復は今後も大きくなさそうなので、売上を23時前までに建てられるような業態にしていく必要もあるでしょう。
また、原価、人件費の高騰を考えるとコストダウンではなく、売上(客単価)を上げる方向性を持てないとジリ貧になっていくことも見えています。いかに店舗としての付加価値を最大化してプレミアム(単価)を付けることができるか?を考えていかなくていけないでしょう。
・東京/大阪/福岡 業態系ワードのgoogleトレンド推推移(2024年11月18日 まで)
昨年対比でみると東京、福岡が落ち込みが大きく10%~15%昨対で落としている業態ワードが多いです。大阪は焼肉を除くと数%の落ち込みなので他エリアよりはましな感じです。先月対比でみると若干上回る業態ワードも出て来ているので、年末にかけて若干戻してくるとおは思いますが、昨年を大きく上回るという事はなさそうです。
【東京】
全般的に減少の傾向は変わらず、他地域に比べると落ち込みは大きく、今で15%前後落としています。一番落ち込みの少ない寿司で10%となっており、全般的に検索のボリュームが減っているのが否めなさそうです。未だトレンドとしては微減は変わらずといったところです。
【大阪】
全般的に昨年を3%前後下回っている感じです。また、焼肉の落ち込みだけ大きく12%程度減少。イタリアンは昨対100%ですが恐らくボリュームが小さく誤差が大きいところなので、他業態の同様微減はしていそうです。居酒屋は前月対比では増えてきており、昨年と同レベルにまで行きそうな雰囲気はあります。
【福岡】
先月同様に寿司は戻してきており昨年を上回っています。居酒屋が7%、中華、焼肉は15%弱落ちており、まだ微減傾向は続いている感じです。
【インバウンド系英語業態ワード】
季節指数に伴って11月は10月よりも伸ばして来ています。ramenとudonが若干減少。麺から他のものに分散しているのか?緒と分かりませんが、基本、2019年対比では伸びてきています。
・【消費者調査】飲食店の繁忙期の接客サービスで不満を感じること
https://pro.gnavi.co.jp/magazine/t_res/cat_5/a_4385/?sc_lid=pro_mag_list_cassette_t_res
ぐるなびが「入店時」「配膳時」「接客時」の不満について調査を行って発表しています。混雑時とそうでない時での不快に感じるポイントが変わってきます。
このあたり店舗のベースの部分として非常に大切なことですね。年末に向け忙しくなっていくと思いますので、再度この不満ポイントについては、チェックしておいた方がいいでしょう。
「繁忙期のオペレーションの許容範囲」について
・入店・案内時の不満は「配席」に関する項目が上位
・配膳時の不満は「料理の温度」「提供スピード」が上位
・接客マナーの不満は「口調」「スタッフの勤務態度」が上位に
・<会社の忘年会に関する調査を実施>75%以上が忘年会に参加予定!一方で、20~30代は「会費ゼロ」「業務時間に短時間での開催」を希望
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000151.000007949.html
株式会社くるめしが、運営サービス「くるめし弁当」「シェフコレ」の会員を対象に、「会社の忘年会に関する調査」を行いました。その結果をお知らせしています。
<調査結果概要>
● 75.7%が今年、会社の忘年会に参加予定
● 参加理由は「職場の人とコミュニケーションをとりたい/良好な関係構築のきっかけを作りたい」、一方で、欠席理由は「遅くまで拘束されたくない/プライベートを優先したい」
● 忘年会に対する要望No.1は「会費をなくして欲しい(34.3%)」No.2は「いろんな種類のご飯・お酒を楽しみたい(28.9%)」、No.3が「1~2時間の短時間での開催にして欲しい(26.9%)」
● 20代・30代の「会費をなくして欲しい」という要望は、50.5%
● 参加しやすい忘年会に求められるのは「会費不要」「豪華な飲食」「業務時間内の開催」
● 幹事経験者の50%以上が「お店探し」に苦戦し、40%以上は「日程調整」に苦労した経験あり
若い人の金銭的負担に対しての要望は分かりますが、全年代でみた参加したくない理由を見ると2次会の開催が以前よりも急激に減少している理由が分かる気がします。結局は2次会以降の開催が増えないと以前の12月の売上レベルに戻らない業態に関しては、今後も厳しいだろうといった結果が見えるアンケートなのかもしれません。
・「新規参入でもシェアを取れる」トリドールHD粟田社長が語る、外食産業市場のダイナミックな可能性とは?
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f54da1e2beca9321f9cf9e692ea1d97eb10ae36?page=1
「感動体験」で外食を変える 丸亀製麺を成功させたトリドールの挑戦』(粟田貴也著/宣伝会議)から、内容の一部を抜粋・再編集した記事です。
■ 26兆円の外食産業市場で大きな夢を追いかける
■ なぜ外食市場の成長は止まってしまったのか
・一家【24年4~9月決算】、前年よりも赤字幅広がる。売上が上がらず、人件費・原価が上昇。
https://www.foodrink.co.jp/news/2024/11/1474142.html
株式会社一家ホールディングスが、2025年3月期第2Q(24年4~9月)決算を発表。赤字幅が前年同期から拡大した。
居酒屋事業の既存店で、客数は1.0%減、客単価は1.2%増で、売上高は0.2%増に止まり、十分に売上を獲得できなかった。ここに、人件費と原材料費高騰による原価率の上昇が襲い掛かり、利益を圧迫した。前年はセグメント利益が1億23百万円の黒字だったが、今年は53百万円の赤字に陥った。ブライダル事業でも人件費及び外部販促強化による広告宣伝費の上昇で営業損失となった。
次のニュースもコロワイドの決算ですが、旧態依然とした居酒屋業態はどこもかなり厳しい状態のようです。単純に検索ボリュームも減少していることから予約の総量の減少&組人数の減少の影響はまぬがれないですし、特に日常的に気軽に行くシーンが減っているので、特に強みのないチェーン居酒屋が売り上げ回復しないのは当たり前と言えるかもしれません。
・【コロワイド中間決算】 売上2桁増と好調も為替差損で中間利益はほぼ半減。赤字の居酒屋業態再建に課題も
https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2024/11/19124942.html
・「しゃぶ葉」値上げ、食べ放題コース110円~220円増、新サービスに“自分で作るクレープ”、「ラムしゃぶ食べ放題」復活も
https://www.ssnp.co.jp/foodservice/596055/
すかいらーくレストランツが運営するしゃぶしゃぶ食べ放題・バイキングの専門店「しゃぶ葉」は11月21日、食べ放題コースの価格を改定する。
原価高騰や人件費の高騰を価格に転嫁しないと大手チェーン店も厳しくなってきています。一方で、平日の売上を取るために学生向けのサービスを拡充してきており、ターゲット別での価格戦略を分けてきている感じです。
・「飲食業界における外国人労働者との関わりに関する実態調査」を実施しました
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000198.000011390.html
ClipLine 株式会社が、「飲食業界における外国人労働者との関わりに関する実態調査」を実施しましたので、調査結果を発表しています。
<調査結果>
■7割以上が「外国人労働者とのコミュニケーションで困った経験がある」
具体的に困ったことは「言語」や「文化の違い」
■外国人労働者が職場に順応するために必要だと感じること、約6割が「言語サポート」と回答
次いで「業務マニュアルの充実」、「研修やトレーニングの充実」
■母国語の言語の違いについて、7割以上が「業務に影響を与える」
■職場での外国人労働者向けの研修・マニュアルのサポートについて、半数以上が「十分に提供されていない」、約1割は「十分に提供されているか分からない」と回答
・約8割がデリバリーラーメンを美味しいと回答「美味しく食べるための工夫」で自宅ラーメンの新たな選択肢に
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000233.000046860.html
menu株式会社が運営するデリバリー&テイクアウトアプリ menuは11月11日の「麺の日」にちなみ、フードデリバリーサービスの利用経験があり、普段からラーメンを食べている全国20~50代の男女442名に「デリバリーラーメンの利用意向」にまつわる調査を実施したので公開いたします。
●結果サマリー
○ラーメン需要は高い一方、デリバリーラーメンはまだ普及途上
週に1回以上ラーメンを食べると回答した人は53.6%という結果に。実に2人に1人が週に1回はラーメンを食べています。
一方で43.0%がデリバリーラーメンを注文したことがないと回答。デリバリーラーメンという選択肢が自宅で食べるラーメンの中で市民権を得るまでには至っていませんが、既に過半数が利用経験があり、着実に普及しつつあるとも言えそうです。
○デリバリーラーメンの味はお店に劣らない、高い満足度を実現
デリバリーラーメンの味について美味しいと感じた人は79.0%に。味への満足度が非常に高く、デリバリーと店舗の味を比較して質問しても、56.3%の人が店舗に劣らない美味しさをデリバリーラーメンに感じていることがわかりました。
○デリバリーラーメンの高い満足度の背景には、「美味しく食べるための工夫」が
60.7%がラーメンのオプション選択の多さや梱包など、美味しく食べるために工夫がされていたと回答。
満足度が高かった美味しく食べるための工夫について聞いてみると、「スープ漏れや麺の伸びを防ぐ専用包装・容器」(66.1%)が最も多く、次いで「ラーメンの暖かさを保つ工夫」(43.0%)などが評価されており、店舗の努力がデリバリーラーメンの高い満足度の秘訣となりそうです。
○7割以上がデリバリーラーメンを再度注文したいと回答、高い利用意向あり
71.0%がデリバリーラーメンをまた注文したいと回答。多くがリピートを検討していることからも満足度の高さが窺えます。
・Uber Eats、11月11日より関東エリアでサービス拡大
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000127691.html
Uber Eats は、2024年11月11日(月)に群馬県高崎市・伊勢崎市にて既存のサービスエリアを拡大いたします。また、11月18日(月)には新たに栃木県栃木市・佐野市、茨城県ひたちなか市にてサービスを開始いたします。
久しぶりのuberのエリア拡大な気がします。