『あのよこのよ』大阪公演を観劇した話。
東京公演初日を観劇してから約1ヶ月弱。
久しぶりの観劇。正直なところ、若干空きすぎていろいろ新鮮な気持ちだった。それでもちょっと変わったかな?とかアドリブかな?みたいなところはいくつもあったから、期間空けるのも複数観劇の醍醐味。
東京初日を観たときの備忘録はこちら。
安定に語彙力ないのでぐちゃぐちゃです。
客席からの見え方
東京は初日の1公演だけだったから、大阪で帳尻合わせしようと思って4公演。3階席と1階席それぞれ2回ずつ。全部下手より。あまりにも両極端すぎて観え方の違いが明らかだった。
3階席は2回とも下手ブロックから。東京は割と前の方かつドセンだったから、約1ヶ月弱ぶりの観劇で、3階席から全体的に観ることができたのはありがたかったし、すんなり楽曲やストーリーを思い出せた。頭からあちこちに張り巡らされている伏線たちも。
1階席は前方席が2回。EIGHTさんFCと潤花さんのキャスト先行で取れた席。まさかの席番が同じで列が違っただけだから、そこまで観え方の違いはないけど、舞台との距離が近かったこともあって、それぞれのキャラクターの心情の変化や台詞がないところの表情だったり、出演者の皆様それぞれのお芝居だったり、よりはっきりと観ることがができた。
好きなシーン
東京公演を観たときは、“楽しい!”っていう感情が先行してたけど、大阪で回数を重ねていく毎に、答え合わせしたかった部分の点と点が繋がっていく。楽しいという感情だけではない、物語のなかで起こるさまざまな出来事に対して、色んな感情が込みあげてきた。笑いがあったり、涙がほろりとしたり。楽しかったり、切なかったり。約2時間の上演時間の中で、それぞれのキャラクターに対する気持ちがたくさん変化していったのが分かった。
冒頭のつかみ(暗転して閻魔様のシーンから“出口なし”の歌唱終わりまで)で一気に作品の世界観に引き込まれていく。そこが本当に好きだった。あと、どれだけ回数を重ねても、居酒屋でのシーン、又一郎さんがいるシーンでクスッと笑ったし、ロクさんとの最後の別れのシーン、おミツさんと勘太さんの最後のシーン、秋斎さんが未来を見据えるシーンで涙が出る。わたしの観劇最終日(5月5日)は色んな感情が入り交じってカテコでも涙が止まらなかった。
東京公演のときから、秋斎さんの絵を描くシーンはクセがあって好きだなぁと思っていたけど、回数重ねてもそこは好きなままだった。描くところがフィーチャーされてるときは、動きが大きくて分かりやすかったけど、そうじゃないときにも描いているときはクセがちゃんとあるのが分かって、細かいところまでしっかり秋斎さんが入ってるなぁって思った。(例えば、闇寺でロクさんを追いかけて描いているところは特に分かりやすかった。)
作中で何度も出てくる殺陣は、それぞれの立ち回りに夢中になるほどの迫力に圧倒されてて、気づいたときには終わってる。人によって立ち回りにもクセがあって違いが面白いし、見応えがすごい。やっぱり、殺陣ってそれがあるだけで作品に引き込まれるし、かっこいいなぁと改めて。
作品を通して
この作品を通して、生きること、死ぬこと、あの世とこの世、普通に生きていたらあまり考えることのない題材で、考えることがたくさんあった。それぞれのキャラクターの生き様を作品を通して見せてもらえた気がした。それぞれ何かしら思いを抱えてて、時代の移り変わりで各々なんとか生き延びようとする姿がすごく心にズシッときた。そんな中でも又一郎さん又蔵くん親子には何度もクスッとさせられて、この親子がストーリーの中のちょっとしたアクセントになっていて、なんだか愛おしかった。
ラストのシーンで、フサさんのセリフにあった『生きるも死ぬも時と同じ』この言葉を通して、秋斎さんが未来を見据えることができたように、なんとなくわたしの心に何かがストンと落ちた気がした。
刺爪秋斎さんを演じた安田くんについて
本当に普段の安田くんからは想像できないほどの早口と勇み足。初日より大阪のほうが少しマイルドになってたかなとは思ったけど、それでも普段よりはだいぶ早口だった気がする。当て書きとはいえ、やっぱりお芝居をしているときは、普段とは全然違う人間に見えるんだから流石だなと。
そんな風に見える中でも、秋斎さんのセリフで、「嫌いでしょ」と「長州」がくっついちゃった『嫌いでちょ?』は普段の安田くんならありえるかもしれないとちょっと思ってしまった。笑
(東京初日に見たとき、普通に甘噛みしたかと思った。(ド失礼))
秋斎さんが板の上を縦横無尽に駆け回っている姿、立ち回り姿は本当にかっこよかった。4日のソワレのとき、闇寺で2人斬ったあとのキメで静止しているところは、思わず目が合ってるのでは…?と錯覚したし、今でも思い出すとドキドキする。本当にかっこよかった(何度でも言う)。
青木豪さん演出の『マニアック』のときにもあった歌唱シーン。今回もご丁寧にマイクまで出てきちゃって、安田くんの歌声が聴けたのも嬉しかった。今回の作品の楽曲、どの楽曲も時代ものって感じがしてすごく好きだった。曲の感じとリズム感、テンポもわたしの好みにどんぴしゃで、未だに脳内再生が止まらない。安田くんの歌声、可愛らしい振り、歌いながら舞台上を駆け回る等々、どの楽曲も作品を彩っていた。
最後に
今回、東京初日から大阪大千穐楽まで、1公演も中止になることなく、全公演無事に終えられたこと、本当に良かった。ここ何年かはコロナ感染者が出てしまったり台風直撃で中止になったりして、全公演上演できてなかったから、やっぱり今回無事に全公演の幕が上がったことは当たり前じゃないし、奇跡だったと個人的には思う。本当に良かった。
少女都市ぶりに安田くんのお芝居を観て、やっぱり板の上にいる安田くんが生き生きしてるのが見て取れたし、この人は本当に舞台が好きなんだなぁと改めて実感した。だから、安田くんが命懸けで舞台に立っている以上はその姿を脳裏に焼き付けたいし、何度だって観に行きたいとも思った。これからも板の上でお芝居をする安田くんをたくさん観られますように。また来年も舞台作品待ってます!
おわり。
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