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【小説】ルビンの壺が割れた / 宿野かほる【あれこレビュー】

総合評価: ★★★★☆
読みやすさ: ★★★★☆
ストーリー: ★★★★☆
ラスト1行の破壊力の半端なさ度:★★★★★


《大まかなあらすじ》
水谷一馬という男が、Facebookで見つけたある女性にメッセージを送る。
その女性は、水谷のかつての恋人の末帆子だった。
2人は昔、同じ大学の演劇サークルで出会い、婚約までしていたが、結婚式の当日に未帆子は現れなかった。
なぜ未帆子は式に来なかったのか、そもそも水谷はなぜメッセージを送ったのか……


《レビュー》
はい、ほんっとにこれくらいしか事前知識として提示出来ないんです!!
あらすじ以外で言える事は、

・全編FacebookのDMのやり取りで話が進行
・文庫版でも160ページくらいで短く、読みやすい
・ラスト1行の破壊力が凄い!!

です。
書簡体小説、というやつですね。
一馬と未帆子のDMのやり取りだけで進んでいくお話です。

「ルビンの壺」というのは、トリックアートの一種で、影絵が壺の形に見えたり、男女が向き合っているように見えたりする絵の事です。
それが、"割れる"わけです。
見事に、割れます。
少しずつ亀裂が入って、一気にパリーン!という感じです。
1〜2時間くらいで読める長さなので、サクッと小説が読みたい方や、普段小説を読まない方にもオススメしたいです。
でも、短い話でありながら内容はかなり濃厚です。
長編小説に負けず劣らずの読後感があります。

2周目以降も読み返したくなる1作です。

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