マガジンのカバー画像

見せるだけだかんな!―絶版・入手困難本総展示―

7
無限に広がる絶版本の海、捨て値の本もあれば、何かのはずみで価値が逆上する本もある。そう、古書は生きているのだ。ほら、俺はこんなに良い本を持ってんだぞ。見るだけだかんな、触んなよコ…
運営しているクリエイター

記事一覧

「不敬」になりかけた「尊王の聖典」/文部省『神皇正統記』

南北朝時代の公家によって書かれた歴史書『神皇正統記』。「大日本は神国なり」ではじまり「尊…

レイシズム、ナショナリズム、パンデミック、そして世界戦争へ―仁木稔《HISTORIA》シ…

2004年の第一作『グアルディア』からスタートしたSFシリーズ《HISTORIA》。「新型コロナウイル…

戦後社会が生んだ伝説の反社/溝下秀男『極道一番搾り』

モハメド・アリがスラムのヒーローなら、溝下秀男は遠賀川のヒーローだ! 筑豊の伝説のヤクザ…

あやしいカミがうごめく謎の世界。ここは本当に日本か!? / 『イエズス会宣教師が見た…

16世紀、東の果てにあった国の人々は悪魔を崇拝していた。呪術師は叫び、聖歌隊はうたい、宣教…

なぜ東京はこんなにもゴチャゴチャなのか?/石田頼房『未完の東京計画』

「不便」や「ゴチャゴチャしてる」は、もはや東京の枕詞といっていい。「東京には都市計画がな…

「神聖ローマ帝国の死亡証明書」の創作者/ヨハンネス・ハラー『ドイツ史概観 ドイツ…

最後にして最大の宗教戦争・三十年戦争を終結させたウェストファリア条約。神聖ローマ帝国を有…

福沢諭吉が嫌いなキミへ…江戸っ子・柳北の小粋な生涯/前田愛『成島柳北』

――無限に広がる絶版本の海、捨て値の本もあれば、何かのはずみで価値が逆上する本もある。そう、古書は生きているのだ。ほら、俺はこんなに良い本を持ってんだぞ。見るだけだかんな、触んなよコラ。ーー note版彰往テレスコープでは定期的に書評を書いていくことにしました。縛りは「絶版本」。新刊書店では手にとることのできない、本との出会いをお届けします。第一回は前田愛著『成島柳北』。奥儒者として生まれ、最後の江戸の風流の目撃者であった柳北。福沢諭吉の対極に位置する、もう一面の明治言論人