福沢諭吉が嫌いなキミへ…江戸っ子・柳北の小粋な生涯/前田愛『成島柳北』
――無限に広がる絶版本の海、捨て値の本もあれば、何かのはずみで価値が逆上する本もある。そう、古書は生きているのだ。ほら、俺はこんなに良い本を持ってんだぞ。見るだけだかんな、触んなよコラ。ーー
note版彰往テレスコープでは定期的に書評を書いていくことにしました。縛りは「絶版本」。新刊書店では手にとることのできない、本との出会いをお届けします。第一回は前田愛著『成島柳北』。奥儒者として生まれ、最後の江戸の風流の目撃者であった柳北。福沢諭吉の対極に位置する、もう一面の明治言論人