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少年Bのエッセイ・コラム

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少年Bがnoteで書いたエッセイやコラムです。
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2018年8月の記事一覧

そうだ、あの夜の話をしよう。

ハロー、あのころのわたし。聞こえますか。

空気が読めない。でしゃばりでうっとおしい。自分勝手でわがまま。幼稚。そんなふうに見られて、周囲からいじめられて孤立していた、あのころのわたし。そして、きっとわたしなんかよりも、はるかにすてきなひとなんだろうとおもうけど、いじめられて、つらい思いをして、もう死んでしまいたいとおもっている画面の向こうのあなた。こんばんわ。

思えば、あれから長いこと時間が経

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100万人のために唄われたラブソングなんかに、僕はカンタンに想いを重ねたりはしない

100万人のために唄われたラブソングなんかに、僕はカンタンに想いを重ねたりはしない

インフルエンサーとか、アルファなんちゃらってひとたちが。

そういうひとが、いるだろう。よくTwitterのタイムラインで見かけたりして、おお、すごいなぁ。いいこと言うなぁこのひと、ってなんとなく好感を持つようなすげーひとたちだ。ついつい気になって、色々見てしまったり、フォローしてしまったりしないか。

申し訳ないのだが、わたしはそういうひとに対してまったく興味が持てない。いや、「いいこと言うなー

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マウンティングとわたしの地獄

マウンティングとわたしの地獄

その言葉はいつから市民権を得ていたのだろう。

名前のない「これ、いやだな」という行為が「マウンティング」と呼ばれるようになり、忌み嫌われるようになったのはここ数年のことだったように思う。なんか気付いたらそばにいた、それくらいの距離感である。

これが、ほんとうにいやなのだ。ちいさなことで差をつけて優越感に浸ってくる。ああもうくだらない。マウンティングなんかされても気にしない、という人間のできたか

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空気読み1000本ノック

空気読み1000本ノック

空気を読むのが、にがてだ。

わたしは「アスペ」である。まだそんな言葉が一般的になるよりもはるかに前、たまたまその筋の先駆者であるお医者さまに、そう告げられたそうだ。

そうだ、と他人事のような言いかたをしてしまうのは、親がその事実をひた隠しにしていたからである。わたし自身がそれを知ったのは、専門学生になり、10代がもう終わろうとしていたある夏のことだった。

思えばほんとうに空気の読めぬ子であっ

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