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エイリアンの話をさせてくれ2
エイリアンの話をさせてくれ。そう、リドリー・スコットが作ったエイリアンのだ。SFのエポックメーキングとなり、今も多くの人に愛されるエイリアンはマジにすげーんだよ。
そもそもとして、エイリアンという言葉にキャラクター性を付与させたことがすごい。エイリアンと聞いて本来の異星人の意味を頭に思い浮かべるだろうか。蛸みたいな足が何本もあるやつ(ウェルズみたいなやつ)を思い浮かべるだろうか。きっと反射的に思い浮かべるのは、頭が長くやけにインダストリアルで、弾丸のように射出されるインナーマウスではないだろうか。そのイメージをエイリアンという言葉に付与させたこと自体がものすごい功績になっている。
強烈なキャラクター性を確立させたこともすごいが、なによりもすごいのはSFホラーだけでなくSFのゲートとして成り立っている点。当時の科学技術を考慮してデザインされたガジェットや乗り物たちは他の作品に引用されてされてされ尽くしている。もちろん、それが成立するのに、キューブリックがあったりと、膨大な作品があったことは事実だけれども、視覚的に詳細があり、インパクトを与えたものはエイリアンになるだろう、と信じている。
好きなシーンの話をすると、やはり成長したエイリアン初登場のシーン。ブレットが襲われる少し前の場面。天井から垂れる配管・パイプに紛れてエイリアンが待機している。このシーンが本当にすごくて、有機的な物体が無機物の中に紛れていると、一抹の違和感が発生すると思うのですが、それを感じさせずごく自然に紛れているエイリアンに感動。あれを成せるのインダストリアルなデザインもすごいのですが、なんの違和感なく成立させるリドリー・スコットの手腕たるや。本当にものすごい技術がぎゅうぎゅうに詰まっている作品だぜ。
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