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映画の解剖

 押井守の話をします。なぜなら「映画の正体 続編の法則」を読み終えたから。この本は、続編・シリーズもの・リブートといった続編映画・監督に押井守がフォーカスして解剖していくものになっています。密度が高い内容で、なにより対談形式なのでかなり読みやすい(かなり重要だと思っている)。大満足!
 押井が関わる近年の著作(対談形式含む)や過去の著作に目を通していると、アニメーションの人というイメージが腐食され、映画の人というイメージが僕の中で確立されつつあります。そもそも、押井自身がアニメ監督ではなく映画監督であると自称していますし、話す内容・引用する作品どれもが実写映画ばかりなので。ただ、押井が指揮を執った・参加した作品に名作が多いのはアニメーションの方なのは事実としてあります。しかし、それを踏まえたとて実写作品を無視する理由にはならない。なにより多くの作品に触れることで「この時、何を考えて作っていたんだ?」を考える機会が増えることはとても楽しいしね。
 ありがたいことに、昨今のサブスクリプション文化のおかげでアニメ、実写問わず押井作品にアクセスしやすい環境にあります。そこから作品をチョイスしてじっくり鑑賞し理解をするのも良いし、僕みたいに活字を読んで理解をブーストさせるのも良い。ただ、理解を促進させる力があるのは映像作品の鑑賞であることは常に頭に入れておこうかと思います。なにせ、押井守は映像作品の監督ですからね。

連続して読みたい二冊


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