【感想117】恋するプリテンダー
見に行った理由が『マダムウェブ』で見たシドニー・スウィーニーが9割以上を占めるけど、思った以上に面白かった。
『ピーター・ラビット』2作の監督のウィル・グラックが監督なだけあって、かなり強めなパンチあるギャグとシェイクスピアの『空騒ぎ』を元にした話はラブコメディとして王道の面白さを持っているし、気軽に見に行って楽しめる作品だと思う。
土曜の朝一に行ったらほぼほぼ一人で来た人だったので、カップルに囲まれるのは…ていうのも杞憂だった。そういう人はみんなコナン行ってるよな。
他人に勧めやすい ★★★★★
個人的に好きか ★★★★☆
予告で謳われている『ニセコイ』の楽と千棘みたいな関係のコメディを想像していたけれど、実際にはちゃんと運命的な出会い方をして惹かれあったうえで勘違いのせいで仲違いした二人という、しっかり関係を築いた後に訳あって演じるという過程があるので案外納得いくラストだなっていうのはまず思った。
原題が『ANYONE BUT YOU』と、あなたしかいない、ていう意味なのでそれも踏まえておくとイメージ違いとかはないと思う。
また全体的にかなり自由恋愛賛歌な側面もあって、理想の異性像への疑念とかは終盤からはちょくちょく出てきた。
他人を操っていく、という部分はポイントでの出し方にはなっているけれど序盤での二人の出会い方としてもあまりそぐわない形にはなるし、割り振って描いたのかなって思った。結婚式の主役二人は文字通りの凸凹な性格の噛み合い方だけれど…ていうところなんかもシステム化しつつある理想の相手像に対する皮肉なのかも。
2時間弱ずっとテンポのいいギャグとストーリー展開が続くうえに、王道中の王道で真っすぐな恋愛コメディがちゃんと面白いと見た後こんなにいい気分になるんだなっていうのはビックリした。
他人に薦めやすいタイプの洋画もだいぶ珍しくなってきたのもあるし、この映画はちゃんといろんな人に知ってもらえるように広まってほしいな。
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