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恵方巻狂騒曲

節分では大事な食べ物、場合によっては豆まきよりも大切な食べ物がある。

言わずもがな、恵方巻である。

恵方巻のルーツは、元々江戸時代にあるという。それが近年、あるコンビニで「恵方巻」と銘打って販売したのが始まりだそうだ。のり巻きも魚も縁起物も好きな私にとっては夢のような食べ物である。ジーザス、南南東。


だが、恵方巻には奇々怪々なルールがある。いくつか列挙してみると、

①黙食しなければならない

喋ると運が逃げる🏃

②丸かじりしないといけない

福を巻き込むため

③恵方を向いて食べなければならない

※今年は南南東

等がある。

ここでは挙げていないが、恵方巻をストローで食したり、ミキサーにかけて奇妙なジュースを創作したり、節分豆と間違えて放り投げたりするのも当然禁止である。

過去にこうした暴挙を行った人が、その一年間で3回財布を失くし、告白中に凄まじき尿意に襲われ、口の中に大量の口内炎ができ、道端でババアに頭突きされ、挙句の果てには猥褻なコメントをグループラインに誤爆したらしい。根も葉もないもっぱらの噂である。


さて、恐らくこれが一番大切なルール、

心の中で願い事をしながら食べる。


願い事は何でも良い。「空から大量の猥褻な本が降ってきますように(ええじゃないか令和ver)」という破廉恥極まりない願い事でも「池田勇人氏が単位倍増計画を実施しますように」という怠惰極まりない願い事でもいい。内に秘める願いや想いを精一杯心の中で叫ぶのだ。

場合によっては神様が叶えてくれるかもしれないし、保留になるかもしれない。自分で叶えるかもしれないし、何となく消えてしまうかもしれない。タダなので祈ったもん勝ちである。

因みに私は、

やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、…彼女、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、やる気、……、

と心で叫びながら食べていた。

最近、何に対しても意欲があまり湧いてこないので、やる気を求めたのだ。まあここまで「やる気」を求めていると、何だかやる気が一種の煩悩と成り果てているような心地がする。今年の除夜の鐘は109回鳴るかもしれないので、要チェックである。

さてさて、これで無事に恵方巻を食べ終えたら、今年の節分は終わりだ。もうじきやってくる春の足音に耳を澄ませるのも良い。来年は何を祈ろうか、そう考えながら一つの節目が終わるのである。



最後に一つだけ尋ねたい。

恵方巻を食べ切ろうとした瞬間に、ムフっwwwと笑ってしまったんですが、これはカウントに入りますか?





https://allabout.co.jp/gm/gc/220582/

「恵方巻きの方角、2021年節分は?由来・食べ方・ルールを知り開運!」


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