リハビリの根底には栄養がある!?
こんにちは!hayato(@kimamareha_blog)です。
今回は「リハビリと栄養の関係」についてのお話です。
栄養についての知識を身につけよう
栄養なしにはリハビリの効率性はガクッと落ちてしまいます。
むしろ、栄養不足のままリハビリを行うことは逆効果と言っても過言ではないでしょう。
そんな患者さんの栄養を管理する管理栄養士という職業が存在します。
もちろん管理栄養士もチームの一員として患者様にアプローチを行っています。
しかし、実はあまり管理栄養士の方と積極的な情報交換を行えていないのが現状です。
話し合う場は、月1回の定期カンファレンスぐらいです。そのカンファレンスすら10分程度のものです。
そんなんじゃいけませんよね!
当たり前ですが、患者様は毎日ご飯を食べています。食べれない日もあると思います。
つまり、、、
その日その日で栄養状態は刻々と変化する
その刻々と変化する栄養状態を月1回、10分程度の話で済むわけありません。
管理栄養士との連携も大事ですが、もっと大事なことがあります。
栄養についての知識を私たちが身につけておく
こうすることで、あなた自身が患者さんに対して栄養指導を行うことができ、かつ栄養部門の方との共通言語が増えることで連携が取りやすくなります。
栄養部門の役割
まずは栄養部門の方がどのような役割を担っているのかを知りましょう。
回復期リハビリ病棟での栄養部門の役割を例に紹介させて頂きます。
栄養状態や嚥下状態の状況を適切に把握できるスキルを持って、疾患や障害・栄養状態に最適な経腸栄養剤や食事を提供し、患者の全身状態の改善に繋げること。また、それを退院後も継続できるよう情報提供することである。
大事なことは栄養状態の改善だけが目標ではないのです。
退院してからもご飯は必ず食べます。
ならば、退院後の栄養状態にも目を向けないといけませんね!
私たち回復期病院に勤務する理学療法士も退院後の生活を見据えてリハビリを行います。
患者さんへアプローチする箇所は職種によって異なるかもしれませんが、方向性は共通であることが分かりますね!
“栄養”は“栄養科”の専門分野?
ここまで読んで頂けたら答えは分かると思いますが、、、
違います!!
ここで少々補足…
『嚥下』の目的として『栄養』があるので、『嚥下』についてのアプローチは間接的に『栄養』へのアプローチにもなります。
これを踏まえて、実際に栄養に他職種が関わる一例を示してみます。
ざっとまとめただけでもかなりの量です。
これら全てを管理栄養士が担うのは荷が重すぎませんか?
それぞれの職種の強みを活かしながらアプローチして行くのが好ましいです。
『嚥下』および『栄養』はチームアプローチの典型であることが分かりましたか?
栄養状態の実情をデータから読み取る
栄養がいかに大事かを示すデータを3つ持ってきました。
①リハビリ病院における低栄養有病割合
②大腿骨近位部骨折における低栄養と死亡率
③栄養状態による退院先の違い
①リハビリ病院における低栄養有病割合
画像引用:Kaiser MJ.,et al.Journal of the American Geriatrics Society.58(9):1734-8,2010
施設別(左から順に、病院・老人ホーム・地域社会・リハ病院)の高齢者の中で低栄養を有病している割合です。
病院や老人ホームよりリハビリ病院の方が低栄養を呈している割合が多いということです。
病院以上にリハ病棟、とくに回復期では適切な栄養管理、リハ栄養が求められる。
②大腿骨近位部骨折における低栄養と死亡率
引用:Koren-Hakim T,etal. Clonical Nutrtion:31,917-21,2012
大腿骨近位骨折は高齢者の四大骨折の1つですね。リハビリを担当した方も少なくないのではないでしょうか。
そんな骨折と低栄養にも深い関係あるのです。
この表で大事なことは、、、
栄養リスクのある方と低栄養の方の2人に1人は6か月以内に再入院する。
また、同様の割合で36か月以内に死亡する。
という凄まじい結果となっています。
栄養が改善することでその割合がグッと減ることが示されていますね。
③栄養状態による退院先の違い
引用:日本静脈経腸栄養学会雑誌 3(5 0 ):1145-1151:2015
また、栄養状態は退院先にも影響を及ぼします。
栄養に障害のある方の半分は自宅以外の退院を余儀なくされる。
最後に
いかがだったでしょうか?
栄養はその人の今後の人生を左右するといっても過言ではありません。
機能改善はもちろん大事ですが、栄養あってこその改善です。
あなたの提供するリハビリを根底から見直す機会になれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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