「最低賃金」という最低の発想 (2)
「最低賃金「全国一律に」年間最多80議会で意見書 人口流出に危機感」
(朝日新聞)
地方からの人口流出が背景との事だが、最低賃金を上げたら企業が流出し、雇用が減り、人口流出を加速させるという、ただそれだけの事である。
バカは自分がどれだけバカなのか理解出来ない。だから、この程度の事にすら気が付かないのである。
選挙で選ばれた議員がバカなのは、投票する者の多くがバカだからである。引用した記事の様なバカ報道でバカ化した大衆がバカに投票する。それを受けたバカメディアがバカ報道を繰り返し、更に多くの大衆をバカ化させる。
バカの無限連鎖講である。
「働く人の生活を守る安全網として機能し」などと書き殴っているが、妄想も大概にしなければならない。
労働力は商品である。
これは、多様な価値観の一種だとか、その様にちゃらんぽらんなモノでは無く、事実である。
人はある事実と向き合った際、取るべき行動はたった一つしかない。即ち、事実を正しく理解し、受け入れ、それを前提として行動するという事である。
労働力が商品として認識されてこそ、売り手は売る相手を自由に選ぶ事ができ、買い手はより良い労働力の持ち主と交渉する事が可能になる。
売り手は自己の商品価値を高める必要に駆られる。
買い手は労働力を提供して貰うにあたって必要な条件を吟味しなければならない。
これが健全な状態であるが、今の日本はこの様な健全さとは程遠い、極めて不健全な状態である。
この状況を打破すべく、我々日本国民は以下の事項に取り組まなければならない。(※補足①)
1.労働基準法の撤廃
2.最低賃金法の撤廃
3.労働安全衛生法の撤廃
4.労働者災害補償保険法の撤廃
5.労働契約法の撤廃
本投稿では、「2.最低賃金法の撤廃」に焦点を当てたいと思う。
さて、商品の価格を決める要因とは何か。
・商品の需要量
・商品の供給量
・個々の商品における質
これだけである。
これ等以外は不純物であり、価格決定のプロセスに介入させてはならない。
「政府の定める最低賃金」というのも、そのものずばり「価格決定のプロセスに対する不当な介入」に他ならない。
不純物が混じれば混じる程、決定される価格が実状から乖離する。それは、売り手と買い手、双方にとって不利益である。
価格決定のプロセスに「個々の商品における質」を上げたが、高質なら良く、低質なら駄目なのかというと、必ずしもそうとは言えない。
例えば新入社員は最初から熟練の先輩社員と同等の成果を出せるか?
出せる筈が無い。
例えば中卒で配管工になった見習いが、熟練の職人に匹敵する仕事をする事は可能か?
可能な訳が無い。
これ等は「低質な労働力」であるが、だからこそ買い手は安価に購入でき、コストを掛けて「育てる」事が出来るのであり、売り手は自身の提供する商品が低質だからこそ雇ってもらえ、「育つ」事が出来るのである。(※補足②)
左翼、全体主義者にとって、「労働力は商品」という事実は天敵である。
何故ならば、この事実を大衆が正しく認識すれば、連中は食い扶持を奪われてマジメに働くしかなくなるからである。
その為に、ヤツ等は必死になってプロパガンダを展開する。「労働力は商品」で検索すると、それらが直ぐに幾つもヒットする。
例えばコレ。(※補足③)
何で1月分の給料が1月分の生活費にしかならんと決め付けているのか。
高質な労働力を提供できる者は、「いちいち」資本家とやらに成らずとも、何不自由無い生活を享受でき、ブランド物を見に纏い、高級車を乗り回しているではないか。
この世には貯蓄という行為が存在する。
高質な商品(労働力を含む)を提供すれば、高値で買い取って貰える。他者よりも多くの利益を得る事ができ、次の商品(労働力を含む)を用意する為に発生した費用を差し引いてもお釣りが残る。
これが貯蓄である。
同じ商品(労働力を含む)でも、類似する商品(労働力を含む)より優れておれば、より多くの富を得られるという事である。
普通、人は商品を購入する際、付けられた値札よりも安価に購入する事は出来ない。
価格交渉を行う場合はあるにせよ、許容範囲を超えて値下げを要求された売り手側が販売を拒むのは自由な訳で、別に政府が複雑な法や規制を作らずとも、特に問題は発生しないのである。(※補足④)
政府が「最低賃金幾ら」などと余計な事を言わずとも、不当に安価な賃金しか支払わない経営者は労働力を確保出来ず、早晩方針変更を余儀なくされるという、ただそれだけの事に過ぎない。
地方の最低賃金を上げればどうなるか。
そうしたら、企業が逃げ出して雇用が減るだけである。
よく、「一家を養えない程度の給料しか払えない会社は存在価値が無い」などとのたまうバカがいるが、バカがいくらバカな事を叫ぼうとも、無理なものは無理である。
この世には低質で低賃金だから故に価値のある仕事というのが存在する。
例えばオフィスビル清掃だが、これが最低賃金どうので時給2000円になったらどうなるか。清掃を入れるのは止めようとか、縮小しようと考える企業が激増する。そうすると、空いた時間で小金を稼ぎたいと考える人達の仕事が減る。
一方で、そこに勤務する人達でオフィスを清掃しなければならなくなり、ただでさえクソ忙しいのに更なる労働強化である。
「しまった!最低賃金法なんて邪魔なだけだった!」と気が付いてももう遅い。
一度作られた法や規制はそう簡単に失くならない。その様な法や規制を運営管理する為に、行政に無駄な部署ができ、その分だけ多くの税金を盗られる(※「取る」の誤変換ではなく、実状を正確に表現する目的で「盗る」と記載した)。これが左翼、全体主義者の用いる手法である。
引用した記事の写真に写っている人達だが、彼等はバカの末端である。
左翼、全体主義者に騙されている事すら気が付かない、バカの底辺である。
単にこの人達が不利益を被るだけでは無い。これでもしも全国で最低賃金が一律などという事態にでもなれば、それで不利益を被る人の数は甚大である。
「政府の定める最低賃金」を支持し、上げさせようとする行為。これは人として最低の行いである。
※補足①:地方からの人口流出抑制
ところで、最低賃金法を撤廃すれば地方からの人口流出は止まるのかと言うと、止まらない。
何故ならば、これだけでは不十分だからである。
更に言うと、労働基準法と最低賃金法と労働安全衛生法と労働者災害補償保険法と労働契約法、全てを撤廃してもまだ足りない。
企業が都市部に集中せざるを得ない根本要因を潰さない限り、地方からの人口流出を止める事は不可能である。
※補足②:「育て方」「育ち方」
戸塚ヨットスクールの戸塚宏校長は「教え方では無く、教わり方こそが重要」と語っている。
労働力を商品と正しく認識出来ておれば、この発言が至言であるという事が分かろう。
※補足③:文章の書き方
私の偏見だと思ってもらって良いが、「です」「ます」口調で書かれた論説というのは、大抵が碌でも無い左翼思想ではないか? という気がする。
まぁ恐らく、書いている内容が余りにも醜悪なので、せめて優しく語りかけている様な体を取らなければという、ある種の強迫観念にでも駆られるのだろう。
バカが。
※補足④:買い叩き
不当な値下げ要求が横行して社会問題にまで発展する可能性はあるか?
少なくとも、ある程度以上まともな資本主義社会においては、絶対にあり得ないと断言出来る。
だが、意図的にその様な状況を作り出す事は出来る。
それが出来るのは唯一、圧倒的な権力を有する政府だけである。
だからこそ、政府機能は最小限でなければならない。
小さな政府こそが正しく、大きな政府は悪である。
※追記①:男女雇用機会均等法
本文の最初の方で、雇用に関する悪法を列挙して撤廃すべきと書いたが、男女雇用機会均等法を忘れていた。
当然、これも撤廃しなければならない。