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【小説】カジキマグロに乗って
休会中のジムで練習する夢を見た。
会費とかどうなってるんだっけ、まぁいいかと思いながらミットを叩いていた。それは夢なので割とどうでもいい。きっとランニング中に会長と会って話をしたからだろう。「戻ってきてくださいよ」と言われるのは嬉しいけれど、ライフサイクルと乖離し始めるとどうにも戻りづらい。サンドバッグを蹴りたいのは山々なんだけれど。
他になんの夢を見たかと言われたらセックスする夢だとか今は亡き祖父母の家で煙草を吸いたいと思ってウロウロする夢だとかを見たと答える。それは現実だが夢だ。夢の中にある世界は俺の目覚めと共に終わる。短い世界だ。ひとつの世界が90分スパンで切り替わる。俺の人生も90分スパンの夢かも知れない。誰かが目覚めたら終わる。それは妄想であり現実との境界が曖昧な発言だが、まだ自覚的だから冗談で済むだろう。
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