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議会制民主主義が機能するために必要なモノ
『若者の政治無関心』を問題する議論があります。特に知識人や、マスメディアから、このような意見が発信されているように思います。その一つの理由は
「選挙で気に入った候補者に入れても、大勢に影響ない」
です。
しかし、これは本当でしょうか?確かに
「政権選択選挙!」
とわめいていた人たちにとっては
「政権交代が行われない」
と言う理由で
「何も成果がない!」
と言うかもしれません。
それでも、もう少し詳しく観ると
「XXの主張した人が票が伸びた」
と言う風な
「微細な違いに敏感」
な政治家や、行政官僚は少なからずいるのです。彼らは、こうした世間の流れを微妙に感じながら、政策を微調整していきます。こうした、細やかな動きを報道しない、マスメディアの罪は大きいですね。
但し、マスメディアだけを責めるのも酷かもしれません。本来、こうした少数意見についても、議会の場で議論し、政策に微調整で反映させる。これが議会制民主主義だと思う。現在の議会は、与党野党の対立が強調されて、たたき合いの議論ごっこが横行しています。野党側が「首取り」の姿勢で質問するなら、与党側は「全面否定」で答えます。これは、「政権交代」にこだわりすぎた結果でしょう。
このような、政権交代論に固執すると
「前の政権がしたことは総て悪」
となってしまいます。近くでは、韓国の大統領は、政権から降りると、何らかの旧悪を追求されて投獄されたりします。また少し古い例では、田沼意次と松平定信の対立があります。確かに、田沼政治には悪い面もあるが、評価すべき政策もあります。しかし、後任者の松平定信に
「極悪人田沼意次」
のレッテルを貼られてしまいました。また定信の政治にも良い面もありますが、後生では
「時代遅れの儒教政治」
等という人もいます。
こうした、全人格の否定肯定ではなく、個別の政治意見で、多様性を吸収していく。これが本当の議会制民主主義だと思います。