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西洋文明で進化論は必然

このnoteでは、今まで

西洋文明の進化論発想

について書いてきました。
「進化」の考え方|鈴木良実 (note.com)

そこで感じていたことは

西洋文明の支配の根底に
進化したから支配は当然

という発想です。この発想により

民主主義の押しつけ

等も出てきました。

さて、今回は

西洋文明の思考に進化論が適合

と言う観点で議論します。

今回の議論の概略は

  • 西洋文明の力は物理学的な工業力

  • 物理学は理想的構造の上でそれまでの成果を越えて進化

  • この発想の原点はユークリッド幾何学とプラトンのイデア

です。

まず物理学の進化ですが

アリストテレスの自然学をルネサンスで否定

し、その後はニュートンの力学で、一つの完成した体系を得ます。

しかしながら、その後の研究で、相対性理論や量子力学が生まれ、ニュートン力学は、動きが遅く、比較的大きな物体に使う、一つの近似的な体系としての扱いになります。

このように見ると

アリストテレスの自然学->
ニュートン力学->
相対性理論・量子力学

は、進化してきたと言えるでしょう。

ここで大事なことは

ニュートン力学はそれなりの完成度

があったと言うことです。つまり

ニュートン力学は全て支配していた
それに対して
相対論・量子力学は進化

といえるのです。

これを、古代ギリシャまで遡ると

ユークリッドの幾何学は
点・線などの理想化で
確実なモノとして成立

という状況があります。そこで哲学者プラトンは、

このような理想的なイデア

を見いだそうと奮闘します。彼の大著「国家」では

「正義」のイデア

を見いだそうと色々な議論をします。そして

こうしたイデアを使える
優れた人材こそ支配すべき

という議論になっています。

この発想は、西洋文明の植民地支配などに、理論武装を与えました。そして現在でも

アメリカの高学歴者支配

等に形を変えて、残っています。

さて、ここで突っ込みどころは

「正義」のイデアは確定しているか

と言う論点です。某先生の白熱授業ではないですが

「正義」には色々な切り口があり
それぞれに優劣は付かない

と言う状況です。つまり

出発点が複数あり
どれを選ぶかで大きく変化

と言う状況です。この状況では

進化でなく多様化

が正しい扱いでしょう。

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