展示のお知らせ:1月15日(水)~1月20日(月) 日本橋三越本店 本館7階
久しぶりに少女と鳩の肖像画による展示が開催されますので、お知らせさせてください。
今回の展示タイトルの「消えない星」は、いつまでも心に輝く「忘れられない思い出」のイメージでつけました。
タイトルを決めた後に気づいたのですが、宇多田ヒカルさんの道という歌にも同じワードが登場します。
黒い波の向こうに朝の気配がする
消えない星が私の胸に輝き出す
悲しい歌もいつか懐かしい歌になる
見えない傷が私の魂彩る
大切なものほど目には見えなくなってしまう。だからこそ、いつまでも胸に輝き続けるのではないでしょうか。
そのことには、飼っていた鳩の亡骸を抱えた絵を描き続ける中で気付きました。一生懸命写真を観察して描写しても、鳩の亡骸はお墓の中。この状況で私は果たして対象を"本当に"見つめることが出来ているのか?という疑問に当たってしまったのです。
もう会えなくなってしまった人・動物に絵を通じて会える気がして私は描き続けました。ただ、どんなに目をこらして描いても、会いたい存在が輝く場所は心の中だという思いは強まるばかり。その思いが、目を閉じた時にぼんやりと浮かぶような淡い描画方法に繋がったのだと思います。
また、今夏に訪ねたオルセー美術館↑でベルトモリゾの絵画に感動したことから背景にエメラルドグリーンを多用しています。子供の頃に感動したルノワールの少女像「ルグラン嬢」の影響も大きかったです。(下の絵の左側がベルトモリゾ、右側がルノワールのルグラン嬢。)
そして、今回は歌人の野口あや子さんに作品タイトルを短歌で詠んで頂きました。絵の世界を広げて頂けたことに深く感謝申し上げます。
でなければ吹き抜ける夏の潮風にまみれて告げよう嘘は嘘だと
絵 内田すずめ 短歌 野口あや子
野口さんの短歌は絵と私たちの間にある扉を開いてくれます。淡い昔の記憶が蘇るような、絵の少女と対峙した時に自分との物語が始まるような。そんなきっかけを与えて頂けたことに感激しております。
展示は油彩6点・鉛筆画4点の予定です。心よりお待ちしております。
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三越美術特選会
内田すずめ特集 ー消えない星ー
2020年1月15日(水)~1月20日(月)
10時〜19時 最終日は18時閉場
日本橋三越本店 本館7階
販売方法:
詳細は下記までお問い合わせくださいませ。
日本橋三越本店 本館6階 美術フロア
電話 03-3241-3311(大代表)
在廊:
1/19(日)の日中の予定ですが、体調次第で欠席させて頂く可能性もございます。また直前にtwitterでお知らせいたします。
この記事が参加している募集
私は作品を通じて「生きながら生まれ変われる」ことを証明したいのです。そのためには「命のありか」と「心のありか」を解き明かさなければなりません。2020年は自分の子宮の音を録音する予定。いつか子宮コンサートを開きたい。頂いたサポートはそれらの研究費用とさせて頂きます!