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「悔しい」を覚えた日

自閉症の長男は自分の気持ちが
なかなか言葉で表現できなかった。

「悲しいの?」
と聞いても、
「涙が出ていないから悲しくない」
と言ったり…。

そんな長男が小学校低学年の時
学校で何かあったらしく…

「怒っているの?」
と聞いたら…
「はい」

「嬉しいの?」
と聞いてみても
「はい」

「楽しいの?」
と聞いみても
「はい」

何を聞いても答えは「はい」
でも、
「はい」と言っている顔は
泣き顔で、ついに泣き出した。

そこで、
「悲しいの?」
と聞いてみた
「はい」という返事が来ると思いきや…
黙っている…(;^_^A
涙が出ているのに、悲しいではない…

しばらく黙っていて、
長男が…
「くやしい…」とポツリ…

この時初めて使った
「悔しい」という表現。

何があったのかは
説明してくれませんでしたが、
「悔しい」と言った後は
いつもの長男の顔に…(*^▽^*)

自分の気持ちが表現できないことは
辛いんでしょうね…
必死で、考えて
「悔しい」に辿り着いたんだと思います。

目に見えることを説明するのは得意な長男。
目に見えない気持ちを表現するのは
難しいようです。

今でも、気持ちを言うのは苦手ですが、
紙に書くようになってから、
言葉が前よりもスムーズに出るように…
話しかけられることを嫌がらなくなったのも
大きな成長です。


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