イケイケになった気分にちょっと冷や水をw:読書録「チャットGPT vs 人類」
・チャットGPT vs. 人類
著者:平 和博
出版:文春新書(Kindle版)
GPT 4oの発表以来、「AIとお喋りする未来」が楽しみ過ぎてw、やや前のめりになってる気分に冷や水を浴びせるつもりでチョイスした一冊。
ちょうど発売されたばかりで、情報もアップデートされてるでしょうし。
作者はAIによるフェイクニュースなんかに警鐘を鳴らしておられる方です。
はじめに:「人間」と「機械」が見分けられなくなる
1章 愛を告白する
2章 チャットGPTとは何か?
3章 学校が戸惑う
4章 「もっともらしいデタラメ」が広がる
5章 メディアがAIに頼る
6章 6割が見分けられない
7章 AIがメディアを評価する
8章 「犯罪者」を捏造する
9章 備えるべき5大リスク
10章 「悪の凡庸さ」と「知性」
11章 「頭脳」をつくるデータの正体
12章 AIは「意識」を持つのか
13章 日本と世界、社会とAI
終章 100年後からの視線
まぁ正直言って、チャットボットに愛を語られるが、嫉妬されようが、そこら辺はどうでもいいって感じです。
人種差別的発言の問題もありますが、これも使い方も問題が結構多くて、そこら辺は技術的に調整されていくっていうのが個人的な見通し。
スーパーAIとかシンギュラリティとかが実現するかどうかについては、僕個人としては結構懐疑的なところがありますし、来るなら来るで、それはまぁその時考えるかっていう感じでもあります。
まぁ突然ビッグブラザーやらスカイネットやらが突然人類殲滅を開始したらそりゃ困りますけどね。
やっぱり1番の問題はハルシネーションでしょうか。
検索してその回答にハルネーションがある位であれば、そこら辺は使い方の中でカバーしていくべきだと思っています。
現状においては、ハルシネーションがある前提で使える人や分野じゃないと活用は難しいってことでしょ。
その前提で使うだけの価値があるというのが、僕のスタンスなんですけどね
ここら辺も技術的に詰められても行くと思いますし。
ただハルシネーションで作られた文章やらフェイクニュースやらがネット空間に蓄積されて、ネットの中のデータの状況が劣化しちゃうっていうのは、確かに問題かもしれない
そのデータをベースにして、AIそのものは成長していくわけですから
今後技術的にその点に対処していく事は確かだと思いますが、当面の間ここをどうするかっていうのは意外に大きいかもしれません
だからって、開発そのものを止めろと言うのは過剰反応だと思いますけどね
本書では、政府や国際機関等がいろいろな形でAIの開発に対して一定の制約を課そうと言う流れなんかも紹介されています
そう言う規制の動きそのものを否定する事は僕もできないです。
と言うよりも、AI開発にアクセルがかけられている中で、適切なブレーキを講じる事は重要な視点だろうとも思っています。
問題はスピード感。
生成AIの成長に比して、方針や対策の方は一周二周遅れって感じがしますからねぇ。
僕個人としては実装されたAIが社会的インパクトをもたらすにはもうチョイ時間がかかると思ってますが(お喋りAIは出来そうだけど)、
それにしても大丈夫かなって気がしなくもないです
一度野に放たれたら、リカバリーは結構厳しいんじゃないかなぁ。
まぁそれでもここに来て、議論の加速化も見えて来てはいるって感じかな。
生成AIの進化が目に見える感じで出てきているので。
その追いかけっこがどうなるかは、成り行きに任せるしかないってことなのかもしれません
おしゃべりAIに歯止めがかからなければ僕はいいですw。
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