リアリティーを感じるかどうかっていうのは読む人によると思うけど、面白いのは確かです:読書録「朽ちないサクラ」
・朽ちないサクラ
著者:柚月裕子 ナレーター:音代雪里
出版:徳間文庫(Audible版)
柚月さんの作品は「虎狼の血」シリーズを読まなきゃいけないなぁといつも思うんですけど、なぜか他のシリーズのほうに行っちゃうんですよね。
映画化されたこちらも新しいシリーズになります。
警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!?
警察不祥事のスクープ記事。新聞記者の親友に裏切られた……口止めした泉(いずみ)は愕然とする。情報漏洩の犯人探しで県警内部が揺れる中、親友が遺体で発見された。警察広報職員の泉は、警察学校の同期・磯川刑事と独自に調査を始める。次第に核心に迫る二人の前にちらつく新たな不審の影。事件には思いも寄らぬ醜い闇が潜んでいた。(Amazonより)
聞き始めるまで全然知らなかったんですけど、主人公の女性は警察官じゃなくて警察に勤める一般職員なんですね。
これはちょっと目新しい設定じゃないかと思います。
というか、そういう職員がいるって全然知りませんでしたw。
で、その彼女が親友の死の真相を追いかけると言うストーリーなんですけど、4枚の印象だとフェミニズム的な視点が入った作品なのかなぁと思っていました
事件の重要人物が、2人も既婚男性との不倫関係に苦しめれていたと言う設定があるので、そういう視点がないわけじゃないんですけどメインのテーマはそこじゃない。
最後に立ち上がってくるのは「それぞれの正義」。
なかなか骨太のところに物語は着地していきます。
この真相にリアリティーを感じるかどうかっていうの読む人によるかなぁ。
僕個人としてはちょっと行き過ぎてる印象は持ちました。
でも地下鉄サリン事件を身近に知っていると言う点では完全にフィクショナルな設定と片付けられない部分もあったかな。
世界的な状況を見ると、むしろリアリティーは増してるのかもしれません。
主人公はラストで「警察官」となり、自分自身の正義を追い求めることを決意します。
警察官になった後を描いた続編も出版されています。
Audibleにもなってますからね。
いずれ聞くことになると思います。
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