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どういう小説を書いているのか、そこら辺の描写があったら、もっとハマれたかも:映画評「ロンリー・プラネット」

ジムでランニングマシンを走るときに、Netflixを覗いてみたら新作として上がっていたので、何の気なしに見始めました。
まぁ、手堅く仕上がったロマンス映画じゃないでしょうか。
年上の女性と年下の青年と言う組み合わせですが、最近じゃそれほど珍しくもないでしょう。

モロッコにある作家のための名高いリトリートに参加したある小説家。 孤独を好む彼女は、静かで落ち着いた環境が作家としての行き詰まりを解消してくれることを期待していた。そして、そこで彼女はひとりの青年と出会う。ただの知り合いとして始まった関係が、次第に心を奪われ、人生を変えるような魅惑的な恋愛へと発展していく。
(「ひとシネマ」より)


ローラ・ダーンが57歳、リアム・ヘムズワースが34歳。
50代の女性と30代の男性の恋愛物語と言うので、まぁ大体間違ってないんでしょうね。
その年齢が恋愛の障害にならないと言うあたりは、現代っぽいとも思います。


むしろ障害になるのは「小説家」と言う職業の特殊性になります。
リアムのほうはエクイティファンドに勤務していて、上司と客先との板挟みになって、自分の働き方に疑問を持っていると言う立場になります。
元アメリカンフットボールの大学のスター選手だった彼は恋人の小説家とリトリートに参加したのですが、小説家たちの文学的なコミュニティーにも馴染めず、恋人ともギクシャクして孤立感を深めます。
そういう最中にベテランの小説家であるローラ・ダーンと交流を深め…と言うのは、まぁ大きな流れです。
にもかかわらず、ローラとも「小説家」の感性がきっかけとなってすれ違ってしまうわけですが…。


個人的には、
「小説家を特殊扱いし過ぎちゃう?」
って気もせんでもないですけどねw。
リアムの仕事内容は割とあからさまに語られるのに比べて、ローラやリアムの恋人がどう言う小説を書いているのか、今どんなテーマに取り組んでいるのかってのは、全然分かりませんから。
個人的にはそれぞれの書いてる小説のテーマなんかも絡めた方が面白かったんじゃないかなぁ、と。
まあ、作家に創作の場を提供するリトリートとか、小説家のセミナーとか、欧米にはチョット作家に対するファンタジーが強いのかもしれませんw。


悪くない映画だと思いますよ。
1時間半くらいだから、暇な時にボーッと観るのに歯向いてるんじゃないかと。
まあ僕がローラ・ダーン好きなんで、下駄履いてるかもしれませんw。

(リアムの恋人側から見ると、
小説家として成功し、同じコミュニティに属する繊細な人々と出会うことで自分を見直し、経済的には成功してるけど頭の中はスポーツバカのマッチョな恋人に幻滅して、自分の居るべき場所に気がつく
…みたいな話にもできますな)

#映画感想文
#ロンリープラネット
#ローラダーン
#リアムヘムズワース
#Netflix

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