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ようやく一大名の調査を終えましたが…:読書録「下達」
・下達 隠密鑑定秘禄<三>
著者:上田秀人
出版:徳間時代小説文庫
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母が好きな上田秀人の新刊。
帰省に合わせて読んで、実家に置いて帰ります。
松平定信の専横を防ぐために、自分が信頼できる腹心の大名を選ぼうと考える将軍・家斉。
その家斉の命を受けた小人目付・射貫大伍が主人公です。
上田秀人さん、シリーズがあまりにも多いので、この基本設定を思い出すのにちょっと時間がかかりましたw。
定信の横槍やらでナカナカ任務に出れなかった大伍も、本作でようやく大名の調査に…
…なんですが、任官のため策謀をめぐらす旗本やら、その旗本の命で辻斬り・火付に手をつける武士、松平定信の命令で将軍を探っていた旗本の没落、失脚した田沼意次・意明の陰謀etc,etc
と、あっちこっちで不穏な動きが勃発します。
ようやく一大名の調査を終えた大伍ですが、今度は旗本の命で動きながら、浪人させられた辻斬り・火付の調査に駆り出されそうです。
この浪人は田沼の陰謀に繋がってて、その仲立ちを黒鍬者の跳ねっ返りが…なので、前作までの因縁も絡んでるんですけどね。
まあ、このシリーズ。どうも
「宮仕の大変さ、遣る瀬なさ」
がテーマになりそうです。
家斉、定信、意次
…為政者としては有能なのかもしれませんが、上司としちゃあトンデモなとこありますからねぇ。
さてさて、射貫大伍はこの苦難を乗り切っていくことができるのでしょうか。
四巻は半年後、いやもうちょっと先かな?
また設定、忘れてそうだなぁ。
そのための「覚え」のようなもんですね、この感想文はw。
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