キャラがイイ。続編が楽しみです。:読書録「ストーンサークルの殺人」
・ストーンサークルの殺人
著者:M.W.クレイヴン 訳:東野さやか
出版:早川書房(Kindle版)
停職明けの刑事、その刑事の元部下で上司になった女性警部、そして学研肌で度を越した世間知らずの女性分析官。
このトリオがすごく「イイ感じ」なんですよね。
特に「ティリー」という分析官が秀逸で、彼女と主人公が「友達」になる流れが、なんとも…。
シリーズ化されてるらしいんですが、彼女の「その後」を早く読みたいです。
事件やその背景はかなり陰惨で、社会的な「闇」を思わせる内容になっています。
途中までは面白いと思いながらも、
「まあ、最近は北欧ミステリーで結構こういうのもあるからなぁ」
と思ったりしてたんですが、終盤の展開にはグッと来ました。
主人公のアイデンティティ
「友情」の意味
「正義」をなす代償
「英国推理作家協会賞最優秀長篇賞(ゴールド・ダガー)」に相応しい内容です。
しかしまあ、「その名を暴け」の後に読むと、「欧米の金持ちってなぁ…」って気分になっちゃいます。
ここまでのことは、チョット日本を舞台にしてはないかなぁ…と。
…って、本作は「フィクション」なんですけどねw。
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