コロンに泣かされました:読書録「永遠のおでかけ」
・永遠のおでかけ
著者:益田ミリ
出版:毎日文庫
作者のお父さんが亡くなられる前後のことを書いた、連作エッセイ。
「益田ミリって、<難しい>ことを、簡単な言葉で、上手に描いてくれるのよね〜」
と先に読んだ妻が言ってましたが、ほんとそうですね。
益田ミリ。
名前はもちろん知ってましたし、本屋でよく見かけもしてたんですが、最近まで読んだことはなかったんですよ。
少し前にある方が、
「益田ミリって天才」
って褒めてらっしゃる記事を読んで、一冊、マンガ作品を読んでみました。(「世界は終わらない」)
「あ〜、確かにねぇ」
と思いはしたものの、そこまでハマる感じもなかったんですが、このエッセイには「やられた」って印象。
「難しいことを簡単に」
いや、ホントそうですね。
美麗で凝った文章ではないんだけど、簡潔で簡単な言葉で、微妙な機微を上手にすくいあげてくれている感じがします。
「今の時代」
っぽいとも言えるかな〜。
200ページ弱の作品なんで、一気に読めます。
最後には単行本未収録のエッセイが一本。
チョット「後日譚」っぽいんですが、ここで「トドメ」を食らっちゃいましたw。
「もうおらんのやけど」記憶は不意に時間を呼び戻す時がありますから。