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#中山七里

このシリーズはここまでかな:読書録「銀嶺探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2」

このシリーズはここまでかな:読書録「銀嶺探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2」

・銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2
著者:  中山七里 ナレーター:沢井真知、祐泉勇
出版: 文藝春秋(Audible版)

日本で20人目の元・女性判事「静」(80歳代)と、名古屋経済会の重鎮で下半身不随で車椅子に頼らざるを得ない要介護状態の「玄太郎」(70歳代)の老老コンビによる短編推理小説集第2作。
前作は名古屋が舞台でしたが、今作では玄太郎が癌治療のために上京して来て、東京が舞台と

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「虎に翼」の続編?w:読書録「静おばあちゃんと要介護探偵」

「虎に翼」の続編?w:読書録「静おばあちゃんと要介護探偵」

・静おばあちゃんと要介護探偵
著者:中山七里 ナレーター:沢井真知、佑仙勇
出版:文春文庫(audible版)

中山七里さんの作品がなかなか面白いので、目についたAudibleの作品をダウンロードしてみました。
まぁちょっと軽めのほうがいいかなっていうのもありまして、このシリーズ。

日本で20人目の元・女性判事「静」(80歳)と、名古屋経済会の重鎮で下半身不随で車椅子に頼らざるを得ない要介護状

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安定した面白さ:読書録「能面検事の奮迅」

安定した面白さ:読書録「能面検事の奮迅」

・能面検事の奮迅
著者:中山七里
出版:光文社文庫

「空気を読まない」「忖度しない」大阪検事・不破俊太郎を主人公とするシリーズ第2作。
今回は学校新設に伴う国有地払い下げ事件における文書改ざん疑惑が題材となります。

「森友学園かよ」
ですが、まぁそうですw。
ただまぁネタとして使いながら、物語としては文章改竄に関わったと疑惑をかけられる大阪特捜の検事と財務局員を中心とした物語になります。
相次

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連作短編ミステリーは大好物:読書録「ヒポクラテスの悔恨」

連作短編ミステリーは大好物:読書録「ヒポクラテスの悔恨」

・ヒポクラテスの悔恨
著者:中山七里
出版:祥伝社文庫

法医学者・光崎教授シリーズ第4作。
前作は「パンデミック」をテーマにした長編仕立ての作品でしたが、本作は連作短編集。
僕はやっぱり好きなんですよね、ミステリーの連作短編。
堪能させてもらいました。

テレビ番組に出演した光崎教授は
「遺体解剖に必要なのはカネ」
と言い切り、視聴者の反感を買う。
番組HPに
「1人だけ殺す。絶対に自然死にしか

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予想以上に話が広がって行きます:読書録「ヒポクラテスの試練」

予想以上に話が広がって行きます:読書録「ヒポクラテスの試練」

・ヒポクラテスの試練
著者:中山七里
出版:祥伝社文庫

法医学者・光崎教授シリーズ第3作。
結構前に1作目・2作目は読んでて、面白かった記憶はあるんですが、その後フォローしてなくて、久しぶりに…の3作目です。
1・2作目は妻も気に入ってて、「新作(第5作)出てるよ」と教えられて、遡って購入となりました。
話は全然忘れてちゃってるんですけどねw。

自覚症状もなく、突然「肝臓がん」に罹って死亡した

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「頑張ってるんだから」という組織論理は通用しない:読書録「能面検事」

「頑張ってるんだから」という組織論理は通用しない:読書録「能面検事」

・能面検事
著者:中山七里
出版:光文社文庫

書店でこの続編が出版されてるのを見かけて、「面白そう」と思ったんですよね。
で、1作目の方を読んで見ようか、と。

能面のように表情を変えない大阪地検の検事(不破俊太郎)が主人公。
第1章が独立した短編のようになっていますが、それは「キャラクター紹介」みたいなもので、基本的には長編作品と言っていいと思います。
西成のストーカー事件が、大阪府警を揺るが

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