本当にやるべきはストレッチ?身体が柔らかくなるためのホントのところ
こんにちは。
パーソナルトレーナーの鈴木です。
体が柔らかいってひとつの夢ですよね!
「開脚ができるようになる本」や「ストレッチの本」は書店でよく見かけますし、実際にお客様からも柔らかくなりたい!というお声はちらほら聞きます。
意外と多い理由が、「憧れ」だったりします。
もちろん腰が痛いから、身体を柔らかくすることが大事だと思って!などもあったりします。
とにもかくにも、体の柔らかさが重要だということはみなさん共通の認識のようです。
柔らかければ柔らかいほどよいのか?
というお話は今回はおいといて、やはり、適度に柔らかいことは体にとってよいことです。
関節や筋肉が健全であることの証であるからです。
体の柔らかさの指標となるものの代表的なものに、前屈があります。
学生時代の体力テストでも行われている(今どうなんでしょう)ので、みんな一度はやったことがあるのではないでしょうか?
こういうやつですね
座ってやったりすることもありますが、体の機能を考えると、立って前屈をするほうが良いテストになります。
直立二足歩行の人類にとって、立って体をちゃんとコントロールできるかが命だからです。
さらに、つま先に手を触れられるかが重要です。
(他にもチェックポイントはありますが割愛シマス)
つま先に触れるためには、背中の筋肉の柔らかさに加え、なにより太もも裏の柔軟性が必要です。
多くの方は、そこにツッパリを感じて手が届かないでしょう。
さて、ここで今日の本題です。
果たして、それは本当に太ももの筋肉が固いんでしょうか?
固いならば、「ストレッチをすること」が正解になりますが、そうでなければ、最適な解決策は違ってきます。
そこでそこでそこで!
簡単にわかるチャートを作ってみました〜!
それでは、チェック方法とその解決方法を解説していきます!
①足上げが70度以上できる
写真のように仰向けに寝て、足をあげます。
簡単にやり方を伝えておくと、
1.足を伸ばしてくっつけて寝る
2.右足の膝を伸ばした状態で、天井に向かってあげる
3.膝が曲がったり、反対の足が動いたらOUT!(反対の膝が浮きやすいから注意)
1人だとチェックしにくいから誰かに見てもらおう!
おっきい鏡越しに見るか、目視でだいたい決めちゃってもOK!
これでいくのであれば、あなたの前屈が行かない理由は股関節の使い方にあります。
なぜなら、太ももが70度上がる柔軟性があれば前屈はできるからです。
にもかかわらず、前屈ができないのは、股関節を上手に使えないことが原因でなのです。
実は前屈の際には、後ろに体重を移動させないと前に転倒するのでできない仕組みになっています。
そんなのズルい!と思う方がいたとしても、人間の機能はむしろそれが良いので、よいのです。笑
こちらのエクササイズで解決しましょう!
スクワットのためのデッドリフトと書いてますが、股関節の動かし方を覚えるのに優秀なエクササイズです。
10~20回行って再度前屈してみましょう。
②息を吐ききり、手で床を押すと足が70度以上上がる
「息を吐き、手で床を押す」
これは、腹筋を活性化するポーズです。
つまり、腹筋に強制的に力を入れるようにすると足が上がるのです。
この方は、太ももが硬いのではなく腹筋の力が抜けていることで、足が上がらないようになってしまっているのです。
この場合、大切な事はストレッチではなく体幹を鍛えるトレーニングです。
実は、体幹の力が抜けると体が不安定になります。
その不安定性を補うために、股関節の周りの筋肉(お尻や太ももの筋肉)を固めようとする反応が自動的に起こります。
つまり、筋肉が固い理由が体幹の弱さにあるということです。 太ももの裏を伸ばす事は本当の解決になっておらず、しっかりと体幹が働く体を作りましょう
こちらのエクササイズがおすすめです。
③太もも裏をつまむと痛い
このケースは、筋肉が短く固くなっているのではなく、体の緊張により筋肉がこわばっている状態です。
わたしたちは、常に脳からの司令によって、適切な筋肉の緊張が設定されています。
しかし、体にストレスがかかると、身体が緊張モード(交感神経優位)になり、体の緊張が高まります。
特に、反り腰姿勢や猫背の方は、背骨に常にストレスが掛かっている状態で、体全体の緊張度が高くなります。
つまり、筋肉単体の硬さではないので、脳の緊張を解すことが大切になるのです。
ここでの解決方法は、リラックスできれば何でも良いのですが、呼吸を用いてみましょう。
どこでも行える呼吸は、自律神経を唯一意図的に調整できる手段です。
体をリラックスさせるぞー!を意図的にできませんし、その反対も無理です。
しかし、呼吸を使えば、緊張にもリラックスにももっていけます。
ここではこちらのエクササイズを行ってみましょう。
④つまんで痛くない
残った最後、「つまんで痛くない」は筋肉がシンプルに固い方です。
つまり、ストレッチで短く固くなっている筋肉を伸ばしましょう!
あ、筋肉が短くなるってどういうことかも説明しておきましょう。
みなさんが俗に言う「筋肉が固い」は下の図の一番上のような状態になっています。
ある1つの筋肉は、筋節という節の集まりが1つの筋肉の繊維になり、その繊維の集まりが、筋肉になっています。
筋肉が固いというのは、筋節が少なくなっていることであり、筋節が減ると物理的に端から端までの距離が短くなりますので、ノビが悪い筋肉になります。
5個の筋節より6個の方が長いですから関節はよく動きますよね。
ストレッチをすると、図の通り、筋節がまずは伸びて、さらに繰り返してストレッチをすると筋節自体が増えます。
これがストレッチの効果です。
オススメのストレッチはこちら!
毎日、60秒キープを左右3セット行いましょう!
3週〜4週もすれば、筋節が増え前屈がやりやすくなるはずです。
※一時的に筋節が伸びてやりやすくなるのはあります。これがストレッチしたあと、柔らかくなった気がするメカニズムですね。
(体の緊張がゆるむ効果もあったりします)
まとめ
今回のチャートでは、ボトルネックになっているものがわかります。
1つのものをやったあとに、またチャートを辿ってみてください。
体の変化に応じて、今の課題が浮き彫りになります。
課題をすべて潰していくと、ほとんどのケースで前屈ができるようになるでしょう。
夢の前屈は意外と夢ではないので、是非試してみてくださいね!
お読みいただきありがとうございました!
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