認知行動療法「自動思考」
日常生活に活かせないか興味をもったのでメモ。
自動思考について
人は誰しも考え方の癖を持っている。一つの事象とってみても受け取り方は人それぞれだ。これをそのひとの自動思考と呼ぶ。
自動思考なので、意識せずとも自然とそういった考えを行ってしまう。無意識的なものだ。気づかずにそう考えてしまう。
自責の念
この自動思考が自分に牙を向けるときがある。それは自責の念だ。
例えば、仕事や試験で失敗したときに、「これだからおれ(わたし)はダメなんだ」「おれ(わたし)はいっつもこうなんだ」「おまえはダメなやつなんだ」といった自分を責めてしまう。
文字を見るだけで嫌な気持ちになるが、いうまでもなくこれは精神的にとても悪い。できればこういった考え方は避けたい。
ポジティブ、ネガティブ戦争
ではどうすればよいのか。ありがちなのはこれらの思考に反論するということだ。
「いやいや、そんなことないさ」「今回だけさ、運が悪かっただけ」
といったようにネガティブな思考にポジティブをぶつけてやる手法だ。これで収まることもあると思うが、たいていネガティブがこう反論してくる。
「おまえはそうやっていつも人のせいだ」「言い訳ばかりで反省しないからこうなんだ」
これではネガティブとポジティブの戦争が広がるばかりだ。負の思考と戦おうとしてはいけない。
観察する
ではもっと良い方法を紹介したい。それは観察することだ。
負の思考が湧き出てきたら、それらがおよぼす体の変化に注意してみるのだ。これは私の場合だが、気管がギュッと軽く縛られた感覚がおきる。そのほか、おなかを内側から撫でられているような感覚など、軽い不快感を覚える。
しかし、それも一時的なもので、時間がたつとおさまってしまう。この手法のいいところは、感情は一時的なもので、ずっと続くものではないということに気づけることだ。
負の感情が湧き出たら、一歩引いて観察してみる。これを意識するだけで感情や思考に振り回されることが減るはずだ。
ただ、目に見えない感情や思考を観察するというのはなかなか難しいかもしれない。そんな時は、それらを他のものに例えてみるのも有効だ。例を挙げよう。
檻に入れられた虎に例える 感情や思考を虎という猛獣に例えるのだ。猛獣は怒り狂う。それを操るなんてとうてい不可能だ。しかし、あなたは大丈夫。檻の外にいるのだから。じっくり観察してみよう。虎はよだれをたらしてこちらをにらんでいるかもしれない。もしくは檻から出ようと暴れまわっているかもしれない。最初は怒り狂っていた虎も、時間がたつとつかれて座り込んでしまう。これが感情や思考というやつだ。虎に例えて観察してみることで、ぐっとイメージをつかみやすくなる。
空に浮かぶ雲に例える 雲は私たち人間のことなどお構いなしにに流れていく。暗雲でも雨雲でも、いずれ流れて行ってしまう。雲に例えることで、それらをコントロールしようとする無駄な努力をせずに済み、いずれ流れていってしまう諸行無常感を味わえる。感情や思考はしょせんそういったものだ。
こうしたなにかに例えるときは以下の二点だけおさえてほしい。
・コントロールできないもの
・変化するもの
この二点をおさえれば、どんなものに例えてもいい。この場合、川でもいいだろう。
まとめ
こうして思考と距離を置くことを脱フュージョンと呼ぶのだが、それはまた別の機会に。
ここでは自動思考についてとネガティブな感情や思考が湧き出たときの対策についてまとめた。
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