すずきち

書店でアルバイトをしている大学生です。 読むことも書くことも好きです。ライブによく行きます。よろしくお願いします。

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最近の記事

読書記録「推し、燃ゆ」

温かくなってきて、読書がはかどりますね。 今週は、宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」を読みました。 <あらすじ> 学校では同調圧力についていけず、バイトでは臨機応変な対応ができず、家族に理解してもらうことも諦めている高校生のあかりは、アイドル上野真幸を推すことで、辛い日々を乗り越えています。あかりにとって「推す」ことは「解釈する」ことであり、推しに対する解釈をより正確なものにするために、ライブや舞台での表情を心に刻み、雑誌のインタビューを読み込み、歌詞の一語一語に思いを巡らすこ

    • 読書記録「ドキュメント」

      読書し放題の春休みが到来(歓喜)。 今週は、湊かなえさんの「ドキュメント」を読みました。 この作品は文庫化もされている「ブロードキャスト」の続編です。 全国大会常連という責任を背負ったままバラバラになってしまった放送部が、1年生の入部をきっかけに活気を取り戻し、全国高校放送コンテストで準優勝を果たしたその後の物語。 不慮の事故から陸上をあきらめ、思わぬ出会いから放送部に居場所を見つけた1年生の圭祐は、三年生引退後、テレビドキュメント部門の題材として再び陸上と向き合うことにな

      • 洋服ダンスの上が本で埋まってきてそろそろ本棚買わなきゃな〜と思ったり。今日もバイトがんばります…!

        • 読書記録「汝、星のごとく」

          ちょうどテスト期間でレポートの締め切りにも追われている今日この頃ですが、不思議なことに忙しい時ほど読書がはかどりまして、、。 今週は、凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」を読みました。 繊細で複雑な物語で、あらすじをまとめるのも恐縮ですが、内容は 父と別居状態で精神が不安定になってしまった母の介護をする暁海と、同じく母の生活を支える櫂が、出会い、悩みを共有し、恋をして、正誤を指摘されながら、自分の選んだ道を、それぞれの人生を歩んでいく物語です。ヤングケアラー、同調圧力、性的マ

          みんなのお問い合わせ集が面白い…! 私は去年のクリスマスに「アーミン」を探しにきたおばあちゃんが忘れられません(アーニャでした)。 今日もバイトがんばります!

          みんなのお問い合わせ集が面白い…! 私は去年のクリスマスに「アーミン」を探しにきたおばあちゃんが忘れられません(アーニャでした)。 今日もバイトがんばります!

          読書記録「本を守ろうとする猫の話」

          これは言い訳なんですが、テストにインターンにとバタバタしていたらいつの間にか11月になっていて、まったくnoteを更新できていませんでした。自分の息抜き兼好きなものを見つめ直す場所として、また今日から書いていきたいと思います。 インターンについて学校に出さなければいけない書類があるものの、数か月前の体験について文章を書けるか自信がなく、手を付けられずにいます(これも言い訳)。 なので数か月前に読んだ本の感想を書くことで自信をつけようと思います(投げやり)。 夏川草介さんの「

          読書記録「本を守ろうとする猫の話」

          読書記録「西の魔女が死んだ」

          夏の文庫フェアが続々とはじまりましたね。 今週は梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」を読みました。 このお話は、まっすぐな性格であるがゆえに、中学校に馴染めない主人公まいが、大好きなおばあちゃんと、穏やかな、けれどしたたかな日々を過ごして、成長していく物語です。 題名の一文からはじまるこの物語は、タイトルからは想像できないほど暖かで優しさにあふれています。けれど、最初の一文から、その穏やかな日常に死の伏線が常にあることを感じました。「西の魔女が死んだ」。そのことがまいにとっ

          読書記録「西の魔女が死んだ」

          映画感想「1秒先の彼」

          先日、7月7日公開の映画「1秒先の彼」舞台挨拶付きプレミア上映会に行ってきました。 物語の舞台は京都。周囲よりワンテンポ早い生活を送る郵便局員ハジメと、周囲よりワンテンポ遅いレイカが、「消えた一日」をきっかけに交じり合っていくラブストーリーです。 映画ではこの「時間感覚の差」がキーポイントになっていくのですが、それ自体がメッセージになっているのかなと思いました。思い立ったが吉日というけれど、穏やかな人生を考えるとゆっくり時間が流れていく様子を想像してしまう。この矛盾をあな

          映画感想「1秒先の彼」

          読書記録「天使はモップを持って」

          梅雨は読書がはかどりますね。 今週は、近藤史恵さんの「天使はモップを持って」を読みました。 オフィスの掃除スタッフをしているおしゃれ好きな女の子キリコが、職場で起こる様々な事件を、社会人一年生の大介とともに、人の心に寄り添いながら解決していくミステリー小説です。 バイト先で、先輩が年下だったり、後から入ってきた人が年上だったりすることがあります。たいてい少し気まずくなってしまうこの関係に、キリコはためらいなく大介と距離を縮めていきます。 ハイヒールにワンピース。業務中の清

          読書記録「天使はモップを持って」

          読書記録「ブロードキャスト」

          湊かなえさんの「ブロードキャスト」を読みました。 舞台はある高校の放送部。高校生活に希望を見出せなかった主人公が、ラジオドラマの制作をきっかけに、自分の居場所を考え、向き合っていくお話です。 高校時代、文化部の活動と作文に全力だった私にとって、すごく共感できたのはコンテストの場面でした。 文芸や放送といった創作のコンテストには、ある意味「本番当日」がありません。スピーチコンテストも、予選はスピーチの録音や原稿の提出だけで、事前に完成させるものが多い気がします。大会前に図書

          読書記録「ブロードキャスト」

          ライブハウスで、ロックバンドと。

          大学生になって初めて、下北沢のライブハウスへ足を運んだ。ずっと、憧れだったライブハウス。zeppとは違う高揚感。ぎりぎりまで行くかどうか悩んでしまったので、チケットを買った人の中では最後の整理番号で、私の後ろからは招待された人だった。「どのバンドがお目当てですか」「全部です」「ありがとうございます」。右側がもぎとられたチケットを受け取る。 あぁ、これが、ずっと見たかった景色。 最前列は埋まってしまっていて、二列目の左側にそっと立つ。 一組目のバンドがはじまる。音が鳴る。心

          ライブハウスで、ロックバンドと。

          心の準備をやめてみた

          ゴールデンウィークの初日に好きなバンドの新曲のMVが公開された。私は何も考えずにーそう敢えて書くほど本当に何も考えずにー再生した。それは閉鎖的な空間で演奏する姿が印象的な映像で、限られた「できること」を謳った歌詞と相まって、コロナ渦を連想させた。けれど、その曲が表しているものは信じ続けることの尊さであって、コロナ渦の状況と重ね合わせる要素は少なかったように思う。少しだけ信じることに疲れていた私は、その曲を聴きながら、忘れかけていたものを思い出したような懐かしさと新曲を聴けた嬉

          心の準備をやめてみた

          サブスク時代にCDを買ってしまう高校生の休日

          たとえば何か嫌なことを言われたり、誰かのペースに合わせなきゃいけなかった平日があったとしても、休日になればこっちのものである。スマホを機内モードにして机の引き出しへ。 さあ、私だけの休日のはじまりはじまり。 お気に入りのカップに甘いコーヒーを淹れてベッドサイドの棚に置く。大好きなロックバンドのCDを並べた「お気に入りスペース」から、今日の気分にあわせて一枚を手に取る。いやこれも捨てがたい、なんて思いながら選んでいるといつの間にか三枚ほど手に持っていたりする。CDプレーヤー

          サブスク時代にCDを買ってしまう高校生の休日