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短歌連作

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鈴木えての作った短歌の連作をまとめました。
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2022年3月の記事一覧

[短歌50首連作]ホログラム

うつくしい神とひととの口約束として光の三原色は

祝福は触れたらわかる 黄砂舞う春陽の中に指を反らして

歩行者天国 手の触れ合ったよろこびは花火のように遅れてとどく

木漏れ日だろうあなたをなぞらえるならば 噴水が湧き上がりまひるま

理由なく好きでいいからはつなつにくまなく触れて ゆっくりでいい

恋が愛に変わるあいだに付け替えた千の電球一面に光る

わたしより先に暑がることさえも滲むいのちの

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