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GMが商用EVに係る戦略子会社を吸収へ

GMの商用EVに対するSW/サービス開発を進めているBrightDropを本体に吸収するとのこと。早々に動きが加速しており、BrightDropのCEOは退任してほとんどの従業員もほぼGMでの再雇用となっているようです。
戦略子会社の存在意義はPoCや迅速なPivotにあると思うところ、日本企業にとっても学びが大き家と思われます。

1;GMによるBrightDrop取込

 11/16にGMは商用EV子会社のBrightDropを本体事業部門に取込むことを決定し発表。CEOのTravis Katz氏は既にCEOを辞任し、GMに雇用されていない。ほとんどの従業員は統合先の部署やGMの他部署に異動するとのこと
 GMはBrightDrop吸収を通じて、新しい商用ブランド;GM Envolveを通じてワンストップ窓口が顧客に提供されるため、顧客に利益がもたらされると指摘している。
 GM Envolveは23/05にスタートしたブランドで、ICE/EV/FCVを選ばず顧客が使用するコネクテッドサービス/ソフトウェアなどの商用車ポートフォリオを構成する。そもそもBrightDropは、電動モビリティ/コネクテッド製品のエコシステムを商用顧客に販売するために設立された(最初のプロダクトは電動バン;EV600と電動パレット; EP1だった)
 GM-NorthAmericaの社長の声明
 [GMはフリート顧客の事業推進支援することに尽力している]
 [商用ソリューション/車両オプションはGM Envolveを通じてお客様に提供、お客様はあらゆる商業ニーズをワンストップで購入できるようになる]

2;BrightDropとは

 BrightDropはGMの社内組織であるGlobal Innovation内のチームから生まれ、主にEC市場の成長/オンライン配信への需要高まりを背景としていた。同じような生まれた組織としてOnStar Insurance/OnStar Guardian/GM Defenseなど
 立ち上げ時にGMはBrightDropの独立性/機動性を、迅速行動と市場シェアの獲得を可能にする機能として喧伝してCEOは下記のように語っていた
 [商用EVから収集されたデータこそが顧客との永続的な関係を築く方法である]
 [たとえば、物流システムは保管過程/ルート把握/ルート追跡/荷物移動追跡等を通じて効率的な配送を実現する]
 [自分たちはソリューションプロバイダーだと認識しているが、その根幹にはソフトウェアがある]

 GMは野心的な目標を掲げ、22/11のIRイベントの際には大々的に発表。23年に10億USDの収益を上げる見通しで、その時点で25,000件以上の予約と注文書を受け取っていると報告、具体的な顧客としてWalmart/Hertz/FedExなどを挙げていた。

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