Cruiseが当局の罰金支払いに加え、報告義務が増大…今後の事業展開の足かせに?
Cruiseが昨年の事故報告に係る不備に関して、罰金支払い&報告強化で相互合意しました。
罰金は150万ドルで軽微に見えますが、報告に関しては今後2年間で相当な事務負荷となることが想定され、事業の足かせになる可能性が大きいです。
最近時はようやく西海岸でのマッピング作業再開で明かりが見えてきていましたが、また暗雲が立ち込めてきました…
https://www.nhtsa.gov/sites/nhtsa.gov/files/2024-09/cruise-consent-order-2024-web.pdf
1;Cruiseによる罰金支払と追加報告義務
9/30にNHTSAはCruiseに対して昨年の事故後対応に絡んで150万ドルの罰金支払いを命じた。23/10の歩行者事故の報告で[ロボタクが被害者女性を20ft引き摺った事実を隠蔽]したことに対する科料で、罰金支払はCruiseとNHTSAの相互合意に基づくもの
規制遵守に向けてCruiseは通常以上に定期的な安全報告の作成/提出が求められる
(今回)規制当局の要求遵守への社内体制整備を概説した[是正措置計画]の提出
(今後)今後2年間は90日ごとに[安全報告書]の作成/提出が義務付け、さらに[ソフトウェアの更新報告書]と[ロボタク車両の法規順守報告書]も提出義務
相当に事務負担は重くなるが、関係者は下記のようにコメントして透明性確保が重要とする
(NHTSA副長官; Sophie Shulman氏)
[自動運転システムを開発する企業にとって、安全性と透明性を優先することが極めて重要だ]
(CruiseのCSO;Steve Kenner氏)
[同意命令はCruiseにとって"新たな章への一歩前進"であり、規制当局に対する透明性向上への確固たるコミットメントを表している]
2;自動運転会社への規制と事故
Cruiseのみならず自動運転会社は自社車両が事故に遭遇されるたびにNHTSAに一連の報告書を提出する必要がある
NHTSAによると、事故翌日の事故報告書では女性が引き摺られた情報が含まれていなかった。また、事故10日後の提出義務のある報告書でも当該情報は含まれず。事故1ヶ月後の報告書で初めて開示された
NHTSAによる非難表明時点でCruiseはCA州運輸局から映像隠ぺいを非難され、当局による運航許可停止に繋がった
NHTSAは同意命令で、Cruiseが最初の2つの報告書が提出された時点で[車両の事故後行動を認識していたが、報告書から重要情報を省いた]としている
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