宛先の「建物名」は、省略しないでください。
書類に自分の住所を書くときや、誰かに手紙を書くとき。
マンション名を書くのが面倒で省略してしまうことはありませんか?
正式な住所は
「東京都渋谷区渋谷町1-2-3 渋谷マンション 101号室」
だけど
「東京都渋谷区渋谷町1-2-3 101」
で済ませてしまったりとか。
※実在しない架空の住所です。
「東京都渋谷区渋谷町1-2-3 101」
だけでも、渋谷マンション 101号室には手紙も宅配便もちゃんと届くから、「建物名なんてそもそも書かない」という人もいるかもしれない。
それから、「自分の住んでる建物の名前が恥ずかしくて書きたくない」という人もいるのでは。
うん、自分だったら正直住みたくないなと思う名前のマンションやアパートって、けっこう見かける。
「アモーレ渋谷」とか「渋谷プリンセスキャッスル」とか。
「ハイ・ブリッジマンション渋谷」とかあると、オーナーが高橋さんなのかな、って思っちゃう。
※すべて架空の建物です。
けれど、僕は声を大にして言いたい。
宛先の「建物名」は、省略しないでください。
滅多なことがない限り、
「東京都渋谷区渋谷町1-2-3」
という住所が、「渋谷マンション」固有のものである場合がほとんどです。
けれど、例外もある。
複数の建物で、ひとつの同じ住所を共有している場合があるんです。
何を隠そう、僕が今住んでいる住所が、まさにそれ。
住み始めた当初は、そんなこととはつゆ知らず。
とにかく、配達間違いが多かった。
「すいません、ここってアモーレ渋谷ですか?」
「違います!」
って、インターホンで配達員さんと何回やりとりしたことか。
不思議に思って調べてみると、なんと向かいのマンションも、その向こうのマンションも、なんなら両隣の一軒家も、同じ区画に住んでいる人たちの住所がみーんな
「東京都渋谷区渋谷町1-2-3」
だったんです。
こんなにも複数の建物と世帯が、ひとつの同じ住所を共有しているのは、かなり珍しいケースだと思います。
(なんでも、区画全体が一人の地主さんの所有している土地なんだとか)
この住所に、
「東京都渋谷区渋谷町1-2-3 101」
としか宛先が書かれていない一通の手紙が届いたとします。
すると、101号室に該当する世帯が3軒もあるのです。
僕はこの事情を知っているので、もし自分じゃない人に宛てた手紙が届いたら、すぐに郵便局に連絡するけれど、自分宛ての手紙が他人に届いて、開封されたり、捨てられてしまったりなんてことがあったらと思うと、ゾッとします。
(ちなみに、郵便法第42条により「郵便物の誤配達を受けた者は、その郵便物にその旨を表示して郵便差出箱に差し入れ、又はその旨を会社に通知しなければならない」と法律で決められています。処罰の対象となるので、絶対に開封したり捨てたりしないようにしましょう)
そんなわけで、僕は郵便局とヤマト運輸と佐川急便にこの区画の事情を説明し、配達間違いがないよう徹底してくださいとお願いしてあります。
ただ、差出人が建物名をしっかり書いてくれていれば、配達間違いの可能性がかなり下がることは事実。
なにより、建物名を明記した方が、住所だけを頼りに配達するよりも、配達員さんにとって遥かに親切です。
今日からで良い。
みなさん、宛先の「建物名」は、省略しないで書いてほしい。
もし次に、建物名を省略して書いてしまいそうになったとき、この話を思い出してくれたら嬉しいです。
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