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文学フリマの準備をモタモタと楽しんでいる
文学フリマ東京39にて、文学フリマに出店側として初参加する。
買う側としては2022年に札幌で一度だけ参加した経験がある。そのときに目撃した出店側の参加者たちが楽しそうで、自分もそっちで楽しんでみたいと思ってしまったのだ。
人生なんていつ何が起こるかわからないから、やってみたいことはできるうちにどんどんやっていきたい。ということで、意を決して出店してみることにした。
僕なんて即売会どころか学校の文化祭すらほとんどまともに参加してこなかった人間だ。学生の頃は「こんなくだらないイベントに付き合ってられるかよw 家でゲームでもしているほうが意義深い」と冗談ではなく本気で思っていたクソ野郎だった。もしも学生時代をやり直せるのなら、そうやって謎に上から目線で斜に構えているのではなく、素直に全力で楽しみたい。
本当は僕だって、クラスメイトと一緒にワイワイと盛り上がりながら文化祭前夜を楽しみたかったのだ。その証拠に『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』は好きだったのだから。文化祭前夜の非日常を永遠に繰り返していたい青春の気持ちに感情移入して共感できていたわけで、僕も本当はそうありたかった。しかしそうできない内向的でシャイすぎるオタクな自分が悔しくて、「別にそんなもん興味ないもんね」と自分の気持ちをごまかしていただけだ。まさにニーチェの言うルサンチマン。弱者による嫉妬である。
しかし、僕はもう、さすがに大人だ。39歳だ。大人じゃなかったらヤバいだろう。39歳の僕は、ルサンチマンに囚われて謎の上から目線で斜に構えたりはしない。楽しみたいものは素直に楽しみたい。色々と不慣れだし、売れなくて恥ずかしくなったり情けない気持ちになったりするかもしれないけど、そういう体験込みで人生の一部として味わっていきたい。
ということで、ワイワイと(1人で)文学フリマの準備を進めているのだけど、とにかく手際が悪い。ここまでの準備でけっこうな時間を要している。何をすればいいのか、どうやればいいのか、いつまでにやればいいのか、というようなことを、何から何まで1から調べながらモタモタと進めている。
以下、ここまでやったこと。
机の下に貼る大きめなポスター(A3 2枚を連結)をCanvaで作ってローソンで印刷
卓上に置くA4ポスターをCanvaで作ってローソンで印刷
名刺をCanvaで作ってラクスルで発注
販売する本を確保(商業出版本を出版社から直接購入)
本やポスターを置く棚、お金を収納する入れ物、値札を書く紙、値札を貼る変なやつ等々、細かな物を100均で揃える。
こうして一覧化するとたいしたことがないように見えるのだけど、まずはそもそも必要な作業を洗い出し、本当に必要なのか検討し、必要だと判断したら具体的に何をどうすればいいのかを調べながら進めていたら、どんどん時間が溶けていった。昼からアレコレ調べたり考えたりしながら作業していたら夜になっている、ということを何日もモタモタと続けていたら、いつの間にか当日まで2週間を切っていた。
とにかく事務仕事がダメなのだ。何をどうすればいいのか、いちいち1つずつ指差し確認みたいに慎重に進めないと抜け漏れを起こしそうで不安になり、1つのことを何度も確認し直しながら進める病気みたいな感じになる。鍵が閉まっているか、ガスの元栓が閉まっているかを何度も確認したくなるような感覚に近い。「さっき確認したじゃん。もう大丈夫だって」という理屈と、しかし謎に不安になる気持ちが葛藤するような場面が事務作業では頻繁に発生して疲れる。
肝心な本の制作に関しては、商業出版本だけを販売するという邪道なことをする。本当は自主制作本を1つ作りたくて、色々とアイデアもあったのだけど、到底無理だった。紙の本を1人で作る工程には未知の部分がたくさんあり、言い訳に過ぎないけど色々と忙しくて途中でギブアップしてしまった。自主制作で紙の本を作る工程こそが面白さの醍醐味である気もするのだけど。それは今後の楽しみとしたい。
さて。まだ準備作業は終わっていない。今後必要なことは以下だ。
本の宅配搬入を手配(スーツケースに入れていくつもりだったけど入らなかった)
お釣りを準備
ガムテープ、ハサミなど必要な持ち物を整理
引き続き、モタモタと進めていこうと思う。そうしている時間もまた僕の人生における体験の1つとなって、充足を与えてくれるのだ。