作業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part29:評価機能を有する必要性
こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。
前回は、“予測してみる!”について書かせてもらいました。
今回は、 “評価機能を有する必要性”ということについて書いていきたいと思います。
~評価機能~
前職は、総合病院でリハビリテーション業務を行う作業療法士として勤務しておりました。
リハビリテーション業務では、
身体機能や精神機能について介入前後で評価を行い、
多角的な変化を捉える必要性がありました。
なぜ評価が必要であるか?
という点については、いくつか理由があると思いますが
その内の一つに、
「介入による効果を測定する」
ことが挙げられるかと思います。
では、自動車学校ではその機能が必要であるか?
という点について、下記に私見を含め書いていきたいと思います。
~自動車学校での評価、効果測定~
自動車学校にも、効果測定という評価が存在します。
効果測定では、学科教習および技能教習による教習の効果が測定されます。
主に、「仮免前の効果測定」と「卒業前の効果測定」となります。
この効果測定という評価の必要性は重々認識し、
実施する側の立場ではありますが
「全か無か」
という評価にならざるを得ないという特徴を有しています。
新規ドライバーに対して、
安全な自動車運転を教育する機関としては当然の役割ではありますが、
この効果測定以外の評価機能については、
ほぼ使用されていない状況であると考えています。
(適正検査などは除外して述べています。)
では、“発達障がい者”や“精神疾患を有する方”、その他の特性により教習に対して不安を抱えている方に対して、
「全か無か」という評価機能のみで対応が可能か?
という部分については、懐疑的な見解も個人的に持っています。
~評価機能の必要性~
医療機関でのリハビリテーション業務では、多角的に評価を行ってきました。これにより、対象者の変化を把握することができます。
自動車学校でも、教習生に対して各教習を行ってきた結果を効果測定という「全か無か」で測定する以外に、
その教習生が教習を通してどのような変化があったか?
という事にスポットを当てることも重要ではないかと考えています。
例えば…
「文章の読解能力が向上した」
「注意の持続時間が延長した」
「多方向への注意を向けることができるようになった」
「資格取得に向けた経験を得ることができた」
など、
その他にも教習が機能面などに影響を与える可能性は大いにあると考えています。
この変化を捉えることができる
“評価機能”を自動車学校でも有することができれば…
と。
評価機能を有することができれば、
教習期限により免許取得を断念した方でも、自動車学校に通ったことが別の側面から役に立ったとなるかもしれません。
また、本人や保護者の方も
「成功or失敗」
のみにとらわれることなく自動車学校の卒業という事を受け入れることが可能になるかもしれません。
と、長々と書きましたが個人的な意見になります。
まずは、ケーススタディを積み上げ自分が勤務する自動車学校で…と思っています。
今後も定期的に今回の内容について、記載を行うことができればと思っています。
本日は、ここまでになります。
次回も、感じた事などを書いていきたいと思います。
また不定期になると思いますが…
時間があるときに、覗きに来てもらえると嬉しいです。
それでは、良い一日を。
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