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あこがれ


「手芸ができるひとはいいなあ」というのが昔からの口癖です。これを言うと最近は「えっやってるじゃない!」と言ってくださる方もちらほらいます。その言葉は大変ありがたく、傍から見たらこれでも”ちゃんと”つくっているうちに入るのだなとびっくり思うのですが、せっかくの素敵なお言葉、心の中の「うれしかった言葉フォルダ」に密かながら入れさせていただいております。
確かに、最近やっている中でハンドメイドのようなものを縫ってみたり編んでみたりはたまた針をつくつくしたりして何かしらの形をつくっております。YouTubeにアップしたこちらの動画もつくりたい気持ちに身を任せ、ありのままつくりました。そうなんですけれども、わたしがここで言う「手芸ができるひとはいいなあ」のものづくりは手作り感満載のものではなくって、動物だったらきちんとこれは○○だとわかるものだったり、ちゃんと製品として売り出すことができるものだったり、たくさんの人がこれだったら安心して使えるとなにか信じれるものが確実にそこにあるものだったり、かわいくて人気のあるものだったり、要するに価値のある「モノ」のことなのです。

わたしは昔から本当にそういう学校の図工や美術の時間に描かされる絵やモノが、全然うまく描けないしつくれないんです。とにかく苦手意識が強かったですし、いまだにできないと思っています。いや、できません。いつも何を描いていいか、どんなふうにつくったらいいのか、全然検討もつかないほど頭が真っ白で、わかりませんでした。もちろん通知表も万年2でした。4,5どころか3すらもとれたことがありません。それなのに目指す進学先は美術大学で、ダメもとで通わさせてくれた絵の教室の先生が「この子は・・・」高望みしすぎだよという空気感を出しながら頭を抱えていたのが印象的だったのですが、その当時怖いもの知らずだったわたしはそれでも先生のもとに毎週休まず通い、最終的には無事に進学することができたのですが、今思えば全然わからないけれどわからないなりに何か確信だったりそこに信じれるものがあったのだろうと思います。だから絵を描くことやものづくりを生業としている人はもちろん、さささ~~~っと何かを生み出せる人たちのこともずっと憧れで、そうなれたら人生もっと愉しいだろうなとか思うのだろうと思います。その影響が繋がり、好きな作家さんや良くしてくださる作家さんたちはたくさんいます。

小学生のとき、中学生のときって1年のうちに何回も絵を描いたり、何かをつくらないといけないことがありますよね。
そういう時、わたしは心の底からため息が出るタイプの人間でした。でも、それと同時に絵を描くことだったり、手芸でかわいいもの素敵なものを作るのが上手な同級生たちの作品を見ることは、密かな楽しみでもありました。そこで良い刺激を受けることもたくさんありましたしね。

今、学生時代をふと思い出して、ぱっと頭に浮かぶ「絵が描ける人 ものづくりに才能がある人」は男女1人ずついます。いや、絶対もっとたくさんいたんですが、その2人は衝撃的に何かを生み出すことがうまかったのでよく覚えていて、今でもどうしているかなーものづくりの世界で活躍しているかな2人の作品をまた見たいなと思うくらいです。その時に思っていたのは「ものを0から生み出せる人って、世界をどういう風に感じて見ているんだろう。」ということでした。「どうしてその場面を切り取ろうと思ったのかな」「どうしてこの材料を使ってものを生み出したいと思ったのかな」ということも気になっていました。
もう頭の構造が違うんだな・・・くらいに思っていたと思います。今も思っています。

今年、いろんな人にインタビューをして、それをたくさん吸収して参考にして文章にすることもそうですし見よう見まねでもつくってみたいと考えています。ものづくりをする人にインタビューできたら、手芸のこと、絵のこと、ものをつくることについて聞いてみたいと思っています。ものづくりができる人の話を聞いて、イメージして、その世界をわたしも体感してみたい・・・!(そういうのをイメージするのはわりと好きで得意)

わたしのあこがれシリーズもまた書きますね。


裁縫セットを入れているカンカン。右の壺のようなものはホーロー。手芸綿が入り切らなかったので改善の余地はあるがかわいいものは創作意欲も湧く。

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