【感想】劇場版「オーバーロード」聖王国編
こんにちは、これが471本目の記事となったすうじょうです。今日は、先日映画館でみたオバロ聖王国編の感想を書きたいと思います。途中からネタバレを含みます。
私はアニメ「オーバーロード」を1期から4期まで見ています。原作小説は読んでいません。そして、今回映画が公開されたということで、さっそく見に行きました。結論から言うと、オバロ好きな人はぜひ見てほしい映画です。
以下に、公式のあらすじを載せます。
これだけでは分からないと思うので、少し整理すると時系列としては4期の7話でドワーフ国からルーン工匠を引き抜いてきた後の話。王国はまだ滅びていません。原作小説にもあった話で、アニメオリジナルではありません。残酷なシーンがあったため、映画になったのではないかと思われます。
まだ映画を見ていない人は、時系列を頭に入れると話が理解しやすいです。また、すでにアニメで登場していた重要人物として、ヤルダバオト=デミウルゴス(2期に登場)がいます。また、これまで本編でのセリフはあまりありませんが、プレアデスのシズ・デルタも登場します。
以下、ネタバレを含みます。
今回の物語は、聖王国のレメディオス・カストディオ(騎士団団長)とネイア・バラハの両者が主人公的な立ち位置となっています。特にネイア・バラハ視点で物語のほとんどが進行していきます。こういった展開は、オバロならではといった感じで、面白かったです。
印象に残っているシーンをいくつか並べると…
聖王女カルカがヤルダバオト?に殺され、武器として使われるシーンです。グロさもありますが、それよりもすべての人を救おうとする理想主義が過ぎる人物を殺してしまうというところがオバロらしさを感じます。4期のザナック王子の最期もそうですが、理想的な人物が生き残らないという現実の非情さが描かれています。
ネイアとレメディオス視点で、漆黒のモモンによる救援を求めるために魔導国へと向かっているシーン。ここで、いじめられているネイアと、聖王女の生存を妄信しているレメディオスの醜さが目立ちました。
そして、ここからはアインズが平民であるネイアに気遣い、武器を与え、強さについて説いていき、正義=アインスとなっていきます。アインズが死んだと思われて、生きていたと分かったときにネイアが覚醒した感じがありますね。途中、ケラルトの頭によるショックと、聖王女の死と対照的になった形ですね。死んでしまった二人は弱かったから死んだ。強ければ何をしてもいい。ただ、強さを弱きものを助けるために使うアインズは正義だといった論理で狂信が始まった形ですね。
ここから、レメディオスとネイアの運命が大きく変わっていきます。聖王女の死を受け入れられず、多少の犠牲も認めないレメディオスと、犠牲を出してでもより多くの人を救おうと未来を見据えるネイアが対照的になっていきます。
ネイアはその後アインズを崇める団体のトップとなり、栄華を極めていきますが、レメディオスは貴族などの非難の対象となってしまい、おそらくその後殺されます。そして、その裏でアインズの部下が動いていることは、王兄が偽物だったことからも分かります。
しかし、ネイアとレメディオスで共通していることがあります。それは二人とも狂信者であったということです。ただ、狂信の対象が現実的なアインズか、理想的な聖王女だったかという違いだけです。ただ、物語的な配置を無視したとしても、個人的にはレメディオスの考え方には賛同できません。緊急時に理想を追い求めすぎるのは問題だからです。また、客観的にみると、ネイアはただ運が良かっただけという見方もできます。ただ、個人的にはネイア・バラハはオバロの中でも推しキャラです。
ちょっとしたおまけの感想として…
無口気味で、ネイアと会話するシズはかわいかったです。あと、ルーンを宣伝しようとするも失敗してしまうアインズ様と、ルーンに注目させようとする敵の姿はシュールでした。
また、ネイアを狂信者にすることで、意図せずデミウルゴスの計画を大幅に助けたアインズ(2回目)も面白かったです。
ここまで、かなり書きましたが、あくまで個人の感想です。改めて、聖王国編はオバロの面白さが詰まっていて面白かったです。5期を楽しみに待っています。では。