ココロカガヤキライフ⑲「休む練習」
今回のココロカガヤキライフのテーマは「休む練習」です。「がんばることが美徳」の日本では、なかなか休めません。そんな私たちにこそ「休む練習」が必要なのではないでしょうか?
1.「休む練習」の位置づけ
この「休む練習」は、phaさんの「がんばらない練習」と野本響子さんの「やめる練習」の間に入るものとして考えました。以下の位置づけです。
❶がんばらない練習(phaさん)
❷休む練習
❸やめる練習(野本さん)
まず最初に大事なのは、心や体、家族のことを考えて、❶無理をせず、がんばり過ぎずに余裕をもって仕事を続けることです。
それでも、がんばってしまったら、❷休む練習で上手に休む。
休んでも解決しなければ、❸やめる練習をして、仕事をやめる。正確には、自分に合う仕事に目を向ける。それによって、自分の心と体を守り、家族と過ごす時間を大切にする。
別の視点で言うと、上記の❶と❷は離職率を低くし、❸は仕事とのミスマッチの解消にも役立ちます。
2.生産性を高めるために
この考え方のもう一つ大切なことは、生産性を高めるために、働く私たちがベストコンディションであることが大事だと考えます。
社員の心に余裕があり、体調も良い状態で働くことによって、効率よく働けるし、なんといっても新しいアイデアが出やすいと思います。雇う側にとっても大切ですね。
1時間当たりの生産性を高めるためには、ダラダラと長時間、働いてはいけません。社員の私たちがベストコンディションで効率よく仕事をすることが、生産性を高めるために求められています。
3.有給休暇を取っていますか?
平日に会社を休むことに抵抗のある方は、多いのではないでしょうか?なかなか休めないのが現状ですね。調査結果にも、そのことが出ています。
厚生労働省の調査によると、平成30年の有給休暇の取得率は52.4%で、政府の目標の70%を大きく下回っています。
昭和63年からのグラフをざっと見ても、あまり変わっていませんね。どうして、休みづらいのでしょうか?その理由が次に出ています。
4.休めない理由
同じく厚生労働省の資料では、有給休暇を取ることに「ためらう」理由が、はっきり出ています。それが、こちら。
有給休暇をとるのに、ためらいを感じる人は、56.3%。半分より多い感じ。
ためらいを感じる理由として、一番多いのが、「みんなに迷惑がかかると感じるから」で70.4%。次いで「後で多忙になるから」が46.8%。
それ以外にも「職場の雰囲気」「上司の気持ち」「昇格などへの悪い影響」などがあります。これらのどの理由も納得できます。
5.だから「休む練習」が必要
上記のように、半分ぐらいの人が、特に「同僚に迷惑をかけたくない」という理由で休むことに「ためらい」があるようです。
つまり、休むことに「ためらい」があり、実際に休めていない。それが30年以上ずっと続いている日本だからこそ、休む練習が必要なのです。
次回は、休みに対する向き合い方、具体的な休む練習など、さらに深く考えてみたいと思います。以上、あなたのココロにカガヤキを。ココロカガヤキ研究所でした!
(参考文献)
日本人の休むことへの嫌悪感について指摘している記事は、こちら。あやにーさんは、経営者の立場から、「休みたいときは休んで整えてほしい。(中略)無理して仕事を続けて辞めるという結果になるよりも自分の気持ちや心と仕事のバランスを自らコントロールできる社員であってほしい」(引用)と言っています。その通り。私もそう思います。ぜひ、ご一読ください!
ななつきさんのこちらの記事もおススメ。「疲れ切ってから休むのではなく、疲れ切る前に休むほうが早く回復する。」(引用)に賛成です。疲れ切ってから休むのではなく、ちょっと疲れたと思ったら、しっかり休みましょう!
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