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旧いモノを大切にする

はじめまして。初めて記事を書きます。たぶん拙文です。ごめんなさい。(最初に謝ってどうするんだ)昨年末、会社を退職して独立しました。少し、自分について考える時間ができたので、つらつらと書き始めます。

いつのころからか、自分の中に旧いモノを大切にする心が芽生えました。

最初は、クラシック音楽に触れたことだったかもしれません。ルネサンス~バロック期から古典派、ロマン派・・ピアノ、リコーダー、クラリネット、チェンバロ、コントラバスといろいろな楽器に触れながら、「ムカシから変わらない価値」を「今、どのように再現するか」の楽しさの片鱗を味わえるようになりました。音楽のプロではありませんので「楽しむ」ことがいちばんだと思っています。音楽はヒトの心を和ませる、弾ませることができるとても素敵なモノ。どこからどこまでが旧いという基準もないですが、ちょっとムカシのメロディってなにかほっこりします。

鉄道趣味も子供の頃からの電車好きがそのまま50代になっても続いています。子供の頃にデビューした新型電車は次々に引退して博物館入りしたり、過去帳入りしてしまったりしています。ここでも旧い電車のデザインや技術を目にすることで、なにかノスタルジーを感じることがよくあります。いまでも、鉄道模型の世界では懐かしい車両に再会することができます。

「タイタニック」という映画で、ムカシの豪華客船のデザインに興味が沸きました。今の船は、どちらかというと実用優先になってしまってカタチが肥大化しているものもありますが、タイタニック号時代の客船はスラリとしたデザインの中にさまざまな個性を埋め込んで大西洋を颯爽と往復していたのでしょう。

前職で担当していたお得意様のイベントで、クラシックカメラの世界に足を踏み込みました。防湿庫の中に昭和の香りがするカメラが複数・・・フイルムで撮影する、ということ自体があっという間に廃れてしまっていますが、自分で感度や光の状態を読んでシャッターを押すというアナログな行為のなかに、ワクワクドキドキ感がたくさん詰まっていました。アマチュアなのでなかなか上手に撮れないですが、ごくたまに光の具合やピントが見事に合うこともあり、それらをデジタル化して残す、という新たな楽しみ方もみつけることができました。

子供の頃、家にクルマがなかったので、社会人になったら絶対にクルマを買おうと思っていました。夢は「ローン」を伴って実現したのですが、しばらくすると、「せっかくクルマを買うのなら性能よりも美しいデザインのにしよう」と思うようになりました。美しいデザインのクルマを探していくと、たくさんの旧いクルマに出会うことができました。同時に、旧いクルマを愛するたくさんの仲間とも出会えました。機械としては旧いことは間違いないので、時々トラブルが起きることもありますが、それは「部品の交換時期が来た」だけのこと。と割り切って楽しむようにしています。

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新しい技術の発達や、環境負荷、音楽の場合も最新のヒットチャートがどんどんアップデートされる様を思うと、旧いモノがだんだん廃れたり、忘れられて行くのは、仕方ないかな、とも思います。でも、それらあったからこそ、新しいモノが生まれたのだと思います。旧いモノは、それを懐かしんだり博物館や展覧会で愛でたりことも大切ですが、実際に動かしたり、使い続けたり、演奏・愛聴し続けたりすることで、次世代へ「ストーリーの橋渡し」をすることも大事なのではないかと。もしかすると、それが「文化」と言えることの一端なのではないかと思っています。






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