【写真】と【詩】 夏 帰る
夏の終りに
穏やかな夢の中
みぎわの浜で
あなたは流木に乗って帰ります
ざわめくうねりの中
揺れる想いを乗せて 旅立つ
憎んだこともあったけれど
何故か 今は愛しさを消せない
闇に囚われた心を解放してくれた
まだ見ぬ未来を開いてくれた
まだ知らない夢に誘ってくれた
あなたしか出来ないことを
時は逝く 流木の背に夢を託して
溢れる涙をこらえて 心が叫ぶ
やりきれない 悲しみにのみ込まれる
心の声は波間に消えて
遠い空の向こう 遥かな海の向こう
遠くに揺らめく黄泉の国へ