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子供の頃

私は小学校低学年。

布団の中で寝ている。

家の廊下から母と父の喧嘩する声が聞こえる。

『また、始まった』と私は思う。

家の廊下から、ドスン!バタン!
と大きな物音が聞こえる。

父と母の取っ組み合いの喧嘩が始まる。
両親の暴言が聞こえる。

私は、起きていないふりをして
布団を頭まで被る。
親の罵り合いの声が聞こえないように、
布団の中で耳を塞ぐ。
私は、1人でひっそりと
誰にも気づかれないように泣いていた。

妹は、親の罵り合いの声を聞いて
声を出して泣いている。

母は激怒しながら妹を抱き上げる。

私も、抱きしめて欲しかった。
私も声を出して泣きたかった。
私は、『お姉ちゃん』だから
我慢しなければいけなかった。

『お姉ちゃんなんだから我慢しなさい!』
それが母の口癖だった。

母は、ワインやビールが体内に入ると
不平不満や暴言が止まらなかった。

夜ご飯を食べた後に、
晩酌と言って飲み始める。
『これで、やめるから。これで、やめるから』
母の口癖だった。

父は、母が妹を妊娠中に母が稼いでいた数百万の
貯金をキャバクラに使い果たしていた。
そして、私と妹の学資保険を勝手に解約していた。

母は夜9時ごろから朝4時まで
父に延々と愚痴っていた。
父は寝ずに仕事に行っていた。
きっと、両親はノイローゼになっていたんだと。
今になって思う。

私たち家族は、
一体、どこで道を踏み間違えたのか。。。

私は、この人生を選んで生まれてきたのかな。

私は、この病気に、なるべくしてなったのかな。

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