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止まらないナンとラッシーのリズム #ザ・タンドール
大手町と神田の間には明らかな境界線がある。都会の緊張が解けない大手町から、気楽に歩ける神田の街並み。2駅の中間に位置する内神田は飲食店が多く、ふらっと入れるお店も、行列のできる人気店もあるハイブリッドランチタウン。昼休憩を少しずらして、お店も決めず、その瞬間の気分に従って何を食べるか選ぶのも楽しい。
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今日はなんとなくインドカレーの店に決めた。昼から匂いの強いカレーを食べるのは気が引けるが、お腹が空いてるのだから仕方ない。そんな一瞬の葛藤を抱えながら入店するも、漂うスパイスの香りにお腹は完全カレーモード。
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いくつかあるランチメニューからチキンカレーを選んだが、サラダとラッシー、そしてライス/ナンが3回までおかわり無料で1000円以下。大手町では実現しづらいコスパも内神田では叶ってしまうマジック。
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よく見るオレンジ色のドレッシングもここではカレー味に見えてくるし、異国風味を感じる気がする。はたまた本当にインド特有の味なのかもしれない。そんな感じでさらっと食べ流してしまったが、ささやかなサラダが付いているだけで嬉しい。
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運ばれてきたナンの大きさに驚いた。何と比べたらよいか分からないが、とにかくでかい。ふわふわ、カリカリ、もちもち、フカフカ、ナンの持てる要素を詰め込んだ豊かな味わい。
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ナンにたっぷりカレーを染み込ませてかじりつく。外国人がやっているお店は味の予想がつかず今までチェーン店に逃げがちだった私も食べやすい辛さ控えめ。柔らかく煮込まれたチキンも入っているので大満足。日本人に寄り添いつつ、インドのアイデンティティーも失くさない丁度いい塩梅。
食べているとすかさず勧められる追加のナン。美味しいので食べたい気持ちと、大きすぎて食べきれるか分からない不安を秤にかける暇もなく、口では追加をお願いしていた。頼んだからにはひたすら食べ続けるだけ。ナン2枚でカレーが丁度なくなった。
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カレー、カレー、カレーと続き、4拍目に挟むラッシーの甘みと酸味。主役を主役たらしめるのは優秀な脇役がいてこそ。この緩急のおかげで最後まで美味しく食べ続けることができる。これがインドカレーのリズム。
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