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あれから2年

2022年12月15日、小学4年生だった息子が白血病と診断された日、あれから2年が経ちました。

本退院から約4ヶ月、少しずつ日常を取り戻そうともがいていた去年

ほどの切迫感は全く無くなりました。

家族のなかで、息子が治療しながら生きるということが自然になってしまった、というところでしょうか。

ただ、元気な子しかいない家族とはまだどこか違い、
家族の中に石橋を叩いて低速運転で日々過ごしている人がいる、
そして全員がたまにその影響を受けるといったところでしょうか。

せっかくなので去年のように家族のこの1年の様子をまとめてみようと思います。

息子の1年間

治療の影響で免疫力が少し低いため、元気にムラはありますが、身体能力的にはすっかり回復しました。
長期の病気入院のせいで、字を書くこと、跳び箱、のような経験値が若干足りない影響が学校で出ている気はしますが、うまくできなくてもどこ吹く風で中学生になるべく日々成長中です。

落ち着いてきて、自分が大変な病気になったということを少し離れて向き合うようになったのか、最近、『白血病』や『死』に関連することを考えると足が痒くなると言うようになりました。

また、病気、長期入院を経験したことで、価値観が周りと違うことがあったとしてもあまり気にしていないのですが、
『入院してから人の話を聞かなくなったら、自分が聞かなきゃと思うこと以外聞かなくなった』とい言うようになりました。
今後を考えたら困ったな、ですが、こうすることで自分の身を守っているのかも、とも思えます。
今後はどうなるか、まだまだ心配は尽きません。

長女の1年間

現在高2です。2年前のどん底からは落ち着いてきて普段はJKを謳歌しているようです。
反面、テストや学校生活には相変わらず強く緊張してしまうことがあり、体調によっては心の中が戦っている様子は引き続きみられました。

この1年も、溶連菌やマイコプラズマといった世間的にも流行した有名どころの感染症にやられたり、その他各科治療のため病院通いをした1年でした。

心の不安定についてはまだまだヒヤヒヤさせられることもありますが、
とはいえ、病院に私が付き添うことが大きく減ったり、心配だった修学旅行での初めての海外を楽しく過ごせたり、と、新たな階段も昇れて、トータルでは成長路線に戻れたのかな?というところです。

彼女は弟の病気のことは、もうほとんど気にしていないようです。自分に余裕がない日は弟が体調不良である場合にもそれどころではないと過ごしていました。

次女の1年間

現在中3です。中高一貫校に通っているため、受験年ではないためマイペースにがむしゃらに頑張ってました。

ただ、音楽系部活強豪校における中学最高学年で、さらに練習責任者を担った1年間の重責は相当重かったようで、これまでで一番母への相談や愚痴時間が長かった1年間でした。
また、彼女は先々のことが気になる方で、考えてはコロコロと変わる自分の将来の目標を高らかに家族に発表したり、と家族に甘えて過ごした1年だったのではないでしょうか。

体調は夏ごろまで不調が続きましたが、風邪対応の初動ミスを減らしたら去年のように悪化させることなく済みました。

去年ほどではないですが、弟の病気や薬や体調面も多少の興味はあり、自分の生活に支障がない範囲内で積極的に関わろうとしてくれています。

姉や父との関係性は微妙なときも多く、衝突も多少ありましたが、過激化することなく、まあ穏便に過ごせました。

父の1年間

息子が動けるようになり、またサッカーに参加できるようになって関係性は戻りましたが、反抗期で矛先が父に向かうことが多くて、そういった意味で前のようにはいってません。

息子の病気について、頭の片隅にはあるようですが、暇なときに更に知識を深めたり、といったことは眼中にはなさそうで、
時々治療中であることを忘れ無理強いをし、息子が体調不良になり、後から気づいて反省することがしばしばありました。
反抗される一因がここら辺にあるんだろうな、と思われて仕方ありません。

息子は今後中学に入るとますます反抗酷くなることが予想されますが、2人の関係性はどうなりますやら。

母の1年間

普段は息子をはじめ家族の体調に振り回され部活含む学校関連のやり取りに追われて過ごしてはいました。

ただ、自分時間も確保でき、自分の周りについて改めて見直し、それまでよりは会いたい人会えた1年間でした。
コロナなどで会わなくなってしまった友人たちに声をかけ、会う機会を増やしました。
あまり長くはないながら、1対1で話をすることで、再び気づくこともたくさんありました。

また、去年と比べて、息子はもちろんですが、大切な人たちが『元気』でいてくれることのありがたさをじっくり噛み締めるようになった気がします。

逆に息子の病気が無ければ知らなかった世界、『病気』とそれを治すために取り囲んでいる世界からは少し遠ざかっているなと思います。

献血は1度きり行けましたが、まだ1度しか行けておらず、暇な日を選んで気合いをいれて予約しても直前で体調不良になってしまうことも多く、もう気軽に取り組んで元気な日に向かおうと考えを新たにしたところです。

今年の双子座流星群は??

2年前の入院前夜の12月14日うそのような話で我が家の上を通る流れ星を家族で見上げました。去年は空振りでしたが、今年は??

今年は夜なら12月13日夜が見ごろということで、13日晩にチャレンジしようと、

13日晩、息子が寝る時間に実施したものの、父仕事で不在、全員は揃わず、
息子は次の日に備えて早めの就寝予定、寝る前にベランダから覗いてみよう、と空を見ますが曇天?向きが良くない?で空振り、
天体観測に興味のない息子はそのまま就寝。

諦めの悪い、天体観測好きな長女が場所を変えて再トライし、
『見えた!』の声。
次女と母も参戦し、何度かそれらしきを見ましたが、いかにせ曇天、合間にピカっと光を見つける形でした。

早々に切り上げて、その直後父も帰ってきましたが、天体観測には概ね無関心。


今年はこんな感じでした。
一昨年ほど奇跡的ではなかったですが、我が家でも流れ星が拝めるかもしれない?という夢を見ました。
そして観測姿勢が我が家らしく、めいめい思い思いで、そんなところが、また落ちついてきたな、と実感させられるそんな夜になりました。

来年も平和に暮らしていますように。

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