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『猫たちと私、今日も一緒』
わたしの家には、特別な猫たちがいた。
テクくんとたまよちゃん。
この二匹、ただのペットじゃなくて、
まるで家族そのものだった。
テクくんは、強くて、無口で、
でもその強さは家族を守るためのものだった。家の中で誰かがちょっとでも
心配そうにしていると、
テクくんは必ず何かしら行動を起こす。
暴れたり、物を倒したり。
まるで、家族の代わりに
怒ってくれているみたいだったんだ。
そんな時、わたしは「ありがとう」と
心の中でつぶやく。
テクくんは何も言わず、
黙って側に座って、
いつも通り一緒に過ごしていた。
そして、たまよちゃん。
和風で落ち着いた雰囲気のこの猫は、
無言で優しさを表現してくれる。
わたしが体調を崩して寝込んでいると、
たまよちゃんはそっと近くにやってきて、
じっと寄り添ってくれた。
その小さな温もりが、
どんな薬よりも効いた気がした。
「大丈夫?」とたまよちゃんは
言っているようで、
わたしはその優しさに甘えて、
少しずつ心も体も癒されていった。
たまよちゃんの存在は、
まるで癒しの源だった。
猫たちがいるから頑張らなきゃ、
という気持ちで
わたしは元気を取り戻すことができたんだ。
「一緒に頑張ろう」と手を取り合いながら、
猫たちと過ごす時間が
ますます大切になっていった。
しかし、わたしには、
心の中でずっと続いていた問題があった。
無理をして頑張りすぎて、
体も心もボロボロになっていた。
でも、猫たちに支えられながら、
少しずつ気づくことができたんだ。
自分を大切にすること。
そして、どんなに疲れていても
愛する猫たちと過ごす時間が一番大切だって。
ある日、テクくんが最期を迎える前に
通った動物病院で、
優しい先生が言ってくれた。
「大切なのは、どんなに小さな命でも、
全力で向き合うことです。」
その言葉が、わたしの心に深く刻まれた。
自分ができることを精一杯すること、
それが一番大切なんだと。
時には涙がこぼれることもあったけど、
その涙は悲しみだけでなく、
感謝と愛が詰まった涙だった。
そして、たまよちゃんは静かに旅立った。
苦しむことなく、
まるで長い眠りにつくように。
わたしはその姿を見届け、
そっとたまよちゃんの体を撫でながら
「ありがとう」「大好きだよ」
と何度も伝えた。
たまよちゃんが旅立ったことを話すと、
わたしのフレンズたちは口々に
たまよちゃんのことを語ってくれた。
「配信中に『もうやめなさいよ~』
って怒ってたよね」
「かわいい声を聞かせてくれてありがとう!」と、たくさんの愛が
たまよちゃんに向けられていた。
たまよちゃんは、わたしだけでなく、
たくさんの人に愛されていたんだ。
今も、家のあちこちに
たまよちゃんのお気に入りだった場所がある。
そこには、たまよちゃんが
確かにいた証が残っている。
二匹と過ごした時間は、
無駄なものなんて一つもなかった。
どんな小さな瞬間でも、
深く心に残る大切な時間だった。
たまよちゃん、テクくん。ありがとう。
今日も、愛を胸に、
新しい一歩を踏み出していく。
読んでくださってありがとうございます。
愛猫との思い出は一生の宝物。
時には叱られたり、慰められたり。
猫がいなければ
わたしは愛をきっと知りませんでした。
猫とともに生きる方は全員えらい!すごい!
自分をたくさん褒めてあげてほしいです。
誰かの心に届きますように。
看取るときにとっても参考になることが
沢山かいてありました。
著者様ほんとうにありがとうございました。
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