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新宗教施設巡り その①霊友会釈迦殿
昨年11/24に「麻布台ヒルズ」が開業しましたね。その翌日に、私は麻布の光岡自動車のショールームを訪れたのですが、ついでに麻布台ヒルズも一目見ようと、周辺を散歩していました。
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その道中、麻布台ヒルズよりも目を引くような、武道館のような大きな建物を見つけました。
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その存在感に興味が湧いたので調べたところ、「霊友会釈迦殿」という宗教施設だと分かりました。自由に参拝できるということだったので、中を見学させていただきました。後から色々調べて分かった情報とも組み合わせて、自分なりの理解をご紹介したいと思います。
霊友会について
教義
霊友会の教義はHPに記載があります。どうやら、「先祖供養」と「つどい」を重視しているようです。
先祖供養
霊友会は、夫と妻の両家の、全ての先祖を供養することが特徴のようです。
代々さかのぼった先祖、水子や亡くなった子ども、縁のある物故者の氏名と戒名をできるだけ集め、その方々に霊友会の法名をおつけし、過去帳に載せ、毎日「青経巻※」で子孫が自分の手で供養します。
また、ただお経を唱えることが先祖供養なのではなく、先祖を供養することを通じて「自分を改める」ことが重要らしいです。
自分を改める”ことと先祖供養は一体のものです。
自分を改め、自分の行いと生きる姿勢が変わっていくことで、先祖から受け継いだものを良い方向に変えていく。
これが霊友会の先祖供養です。
なお、この先祖供養については、主に日蓮正宗系から、霊友会の教義に批判的な主張も見受けられました。
つどい
先祖供養に加えて、人との関わりを重視しているようで、『いっしょにやろう!Myおせっかい』というスローガンを掲げ、「My おせっかいヒーローズ」という戦隊キャラクターも作っているようです。
「つどい」では、誰もが自分のことを話すことを大切にしています。
お互いの話を聞くことで、また語ることで、生活の中で見えなくなっていることに気づき、お互いの力としています。
歴史
霊友会のサイトによれば、大元は法華経であり、宗教年鑑においても日蓮系として分類されています。発足は、世界恐慌の翌年にあたる1930年で、戦後にはコカインが発見されたり、募金を横領して有罪判決を受けたり、幹部が内紛したりしつつ、今に至るようです。信者数は315万人をピークに減少し、令和4年だと約115万人になっています。
活動内容
上述の「つどい」は定期的にやっているようで、HPにイベントスケジュールの記載があります。また、社会事業も結構やっていきているようで、基金やボランティアの紹介もされていました。
まとめ
個人の感想としては、割と内向的というか、自分に矢印を向けている感じで、コミュニティを重視する仏教って印象を持ちました。
釈迦殿について
前置きが長くなってしまい、もう誰も読んでいないと思いますが、本題の釈迦殿です。
釈迦殿とは
「釈尊との心の会話を交わす場」として、昭和50(1975)年11月に建立されました。
在家のつどい、妙一会お花まつり、節分会など、さまざまな行事が行われています。
とのことです。シンプルに言うと寺ですね。HPに造成の様子がまとまった動画があるのですが、昭和の動画という感じでとても良かったです。
来訪記
まずは建物の案内です。建物の形の独自性がよくわかるかと思いますが、これは「合掌」をイメージしているようです。大きく3層構造で、一番上の「釈迦殿大ホール」がメインですね。
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正門から入って正面にあるのが「インナートリップ広場」です。この時はフリースペースみたいになってましたが、誰もいませんでした。恐らく休憩所かと思います。
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この広場の周囲が回廊になっていて、霊友会の歩みや功績が、大々的に示されています。HPに載っている内容と大体同じかと思います。
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釈迦殿大ホールに向けて階段を登ると、創立者の久保さん(左)と、初代会長の小谷さん(右)の写真があります。よく清掃されており、床にも反射されています。
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釈迦殿大ホールは撮影禁止ということなので、入り口までのご紹介です。ホール内の様子は、上述の動画を見ると分かると思います。
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最後に正門と反対側の外観です。釣鐘のような形です。釈迦殿自体もとても大きいのですが、麻布台ヒルズの大きさもより際立ちます。
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来訪しての感想
この日は何らかのイベントがあったのか、黒い服を身に纏った方が多く出てきていました。釈迦殿を後にする際は、皆さん一礼をしていく人が多かったです。霊友会および釈迦殿に支えられている人がいるんだろうな、ということを実感しました。
また、これだけの立派な建築でありながら、都心の一等地というアクセスの良さも兼ね備えているのはシンプルにすごいなと思います。あんまり興味本位で行く場所ではないと思いますが、都心にこういう建物があるってことは知っておいて損はないかな、と思いました。
以上です、読んでくださった方、ありがとうございます。
おまけ
このMVの3:46〜からの舞台が釈迦殿です。