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けんざいのおと #14 サスティナブルなキラキラ。フィンランド・アアルト大学

去年の10月に行った、オランダのダッチデザインウィークでのこと。
展示物の中で、何やら木材がキラキラ光っているなぁ、と気になったものがありました。

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なんだろう?と思って解説文を読んでみると、とても面白い研究。
昨今のファッション業界で流行っている、きらめく系の顔料・染料を、生分解性のあるものに置き換えられないか?というアアルト大学で研究されている内容でした。
現在、流通しているキラキラさせる顔料・染料は有毒だったり、プラスチック由来のものだったりするそうです。
自分が手に取る商品の成分が、何からできているか意識すらしていなかったし、知らなかったなぁ、と少し反省。。

そして、この研究で生まれたキラキラの成分は、100%木から作られていて、日の光りで薄まってしまうこともないのだそう。
このキラキラ成分は、今回の展示では木や陶器に塗られていて、普段ならこういう輝き方をしない素材がきらめいていて、とても不思議な感覚でした。
木をキラキラさせちゃうなんて、思いつかないなぁ。しかも、木から生まれた成分で、なんて!

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世界では、環境に配慮したデザインやら新素材がどんどん研究されていて、
環境に優しい、土に還る、100%自然由来、というのが海外の研究ではもう当たり前。
そこにさらに、見た目もワクワクさせるようなものだったり、今回みたいなファッショントレンドも取り入れていたり、
人間が本能的に求める、「美の追求」や「新しいものへの好奇心」さえも組み込んでいる。

環境に優しいものを使っていく、という時にこういう考え方は非常に重要な気がしていて。
これからどんどんサスティナブルなものが世の中に生み出されていくけれどそれが見た目ワクワクしないものだったら日常的に使いたいって思えないですもんね。
ちゃんと美しさも備えていて、「手にしたい」、「使いたい」って思わせるという視点も、サスティナブルなものをデザインする時には大事なポイントだと思いました。

日本でも、もっとこういう研究が盛り上がってほしいし、どんどんメディアで取り上げてほしい。

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この、アアルト大学の研究チームは、他にも面白い素材をたくさん生み出していて、見ているだけで楽しい。
お時間あるときに覗いてみてください。
⇒ CHEMARTS  https://chemarts.aalto.fi/

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