見出し画像

オリジナリティを生み出す。

こんにちは。

今日は、商品開発のコツみたいなものを書いていきたいと思います。

新商品の開発は特に大変ですよね。

珈琲日記は、ヒット商品を作ろうなどとは全く思っていません。

お客様に末永く愛され、何度も食べたくなるようなロングセラーの商品を作ることが、常に課題となっています。

「今日作って食べてみたら美味しかったから、明日メニューに載せよう!」

みたいなことは絶対にありません。

他人が汗水流して働いて稼いだ貴重なお金を頂くのですから、そんな完成度の低いものを「商品」にしてしまうのは、とても失礼です。

今どきのコンビニスイーツは、長いと四年ほどかけて商品開発するのが普通です。

最近のコンビニスイーツは本当にすごいですよね。
コーヒーも。

通常、金融機関に提出するような事業計画書には、「脅威」や「競合」を書きますが、洋菓子店や焼き菓子店など開業するときは特に、競合は同業者ではなく、明らかにコンビニです。

お客様が求めるものは全く違うので差別化しやすい反面、よほどの違いが無ければ、世間の評価は「普通」もしくは「大したことない」となってしまいます。

さらには「これなら私にも作れそう」なんて思われたらもう終わりです。

プロの仕事に求められるのは「再現性」です。
同じクォリティの商品が、いつも同じように繰り返し作れるかどうか。

そして、「そこにしか無い味」や「そこにしか無い商品」を再現できること。
これが、オリジナリティです。

オリジナル商品は、決して奇をてらったものということではなく、どこにでもある、オーソドックスな商品を「そこでしか味わえないもの」にするだけでも充分です。

開発のコツは、作ろうとしている「商品を嫌う人の気持ち」を知ること。
もしくは、「商品の欠点」をいくつ探せるかです。

例えば、マカロンを好きな人もいますが、嫌いな人もいます。

好きな人は「食感が好き」と言いますが、嫌いな人は「歯にくっつくから嫌い」という人が多いようです。

そこで、「歯にくっつかずにサックリしたマカロン」とか「ふわっとした食感のマカロン」など。
「これは、マカロンではない。」と言われるくらいで、オリジナリティとしては丁度良いですし、狙い通りだと思います。

その商品を好きすぎる人ほど、自分で作ると「普通」になりやすい傾向にあります。

コーヒーも同じですが、コーヒーや紅茶のように、狭い独特の世界では逆に「井の中の蛙」「裸の王様」「お山の大将」に陥りやすく、気が付いた時には一般消費者から煙たがられるお店になってしまうことも少なくありませんので、お客様を見ずにオリジナリティの方向性を間違えると商売ではなく、自己満足の趣味レベルから抜け出せなくなってしまいます。

商品開発、そしてオリジナリティを探すことは、仕事としてとても楽しい部分です。
原料のクォリティはもちろん重要ですが、原料至上主義に陥らず、頼らず、「レシピ」でもしっかり勝負する。
これが、プロの技術だと思います。

まぁ、長いことこの業界で生きてきたプライドもそこそこある自分が言うのもなんですが、、、
カフェの技術なんて、国家資格の美容師さんや理容師さんに比べたら、大したことないですよ。(失礼!)
こんな小さな世界で、「お山の大将」なんて、小っ恥ずかしい限りです。

大事なのは、自己満足ではない、独自のレシピを開発する技術です。

お客様にとって、「ここで初めて飲むことができた。」とか「ここで初めて美味しいと思った。」という体験は、必ずリピートにつながります。

ウインナーコーヒー嫌いな人のためのウインナーコーヒー。
ロイヤルミルクティー嫌いな人のためのロイヤルミルクティー。
スコーン嫌いな人のためのスコーン。
ティラミス嫌いな人のためのティラミス。
コーヒー嫌いな人のためのコーヒー。

常連さん率70%を実現してきた珈琲日記の商品開発の基本的な考え方です。

書きたいこと書きすぎてしまいましたね。笑

本日もお読みいただきありがとうございました。

では、また。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?