大全集無視の戦闘力考察⑨~フリーザ戦序盤まで~【ドラゴンボール考察】
*題画出典:ドラゴンボール完全版20巻
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前提
ドラゴンボール大全集やその他設定資料、アニメ版、劇場版、ゲーム作品、超などの続編作品、鳥山先生の談話等は無視し、原作漫画版の描写のみを正とする。(ただし、作中に判断材料が無い場合は参考に用いる)
基準
全く手も足も出ず瞬殺される場合は1.8倍以上の差があるものとする。
ある程度戦えてはいるが勝ち目が薄いと思われる場合は1.4倍前後の差があるものとする。
引き続き、悟空とチェンジしたギニューとの戦い、及びフリーザ戦の戦闘力について考察していきたい。
悟飯とクリリンの成長と戦闘力
ギニューはチェンジで悟空の体を乗っ取るが、力をうまくは使えなかった。
悟空ギニューの戦闘力はスカウター計測で23000になる。
ギニューは元々戦闘力のコントロールはできるはずだが、それでも悟空の力は全く引き出すことができなかった。
界王拳を含め、悟空が非常に高度な気のコントロールを行っていたことの裏付けになるだろう。
その悟空ギニューと戦ったのは悟飯とクリリン。
悟飯はエネルギー弾を無傷で弾き返し、
クリリンは格闘で互角以上に戦えていた。
前々回の考察では悟飯13000、クリリン11000と推測している。もし彼らの戦闘力がそのままであれば23000のギニューには圧倒されるはずなのだが、この時は逆に圧倒していた。
悟飯については死の淵から蘇ったことで気を上げていたと考えれば良いが、サイヤ人ではないクリリンの力が上がっていたのは何故だろうか?
これは恐らく前回の考察のように「悟空の界王拳ver2を見ることで気のコントロール手法がアップデートされたから」と考えられる。また、他にも有名な説としては「最長老の潜在能力覚醒は遅効性だった説」も存在するのだが、個人的にはその両方が影響していたようにも思う。
いずれにせよ彼らの具体的な戦闘力について、描写からすると悟空ギニューに近しい値になっていた可能性が高いだろう。
ただし、この時の悟空ギニューは描写外でダメージを食らっており、気を落としていたと思われるため、彼ら(特にクリリン)が23000を大きく上回っていたかというと、そうとも言えない。
裏付ける要素としては、クリリンは初めに1撃を食らわせた後、「なんとかなるかもしれんぞ」と発言していた。ニュアンスとしては勝てる確信ではなく、勝てるかもしれない程度に留まったものであり、クリリンが悟空ギニューより明確に強かったわけではなさそうに思える。
さらにもう一つの根拠として、悟空が体を取り戻した後の発言も挙げたい。
この時の悟空はギニューが自分の身体をうまく使えなかったことを知っており、ベジータの体もそこまでうまく使えるとは考えていないはずである。しかしそれでも「いまベジータの体を手に入れさせたらおしまいだ」とまで言うということは、やはり悟飯とクリリンがそこまで強くなかったことの裏付けになるだろう。
以上を踏まえ、悟飯の戦闘力は23000の1.3倍で30000程度、クリリンは18000程度と推測したい。
ここに来て悟飯とクリリンにかなりの差が出たが、やはり悟飯は一度死の淵からの復活を経ており、サイヤ人の特性から大幅にアップしていたと考えるのが妥当だろう。
ベジータの戦闘力
ベジータが戦った相手は悟空ギニュー、ジース、そしてフリーザである。そのうち悟空ギニューとジースは圧倒しすぎてあまり参考にならないため、フリーザとの戦闘描写を見ていきたい。
フリーザの戦闘力はみなさん知っての通り53万である。
対峙したベジータは組み合って力比べを始め、フリーザのスカウターは限界値超えで爆発した。
フリーザのスカウターはギニューのものと同一型番と思われるため、ベジータの戦闘力が悟空の18万を超えていたことは間違いないだろう。
また、この時のベジータは血管を浮き上がらせ本気だが、フリーザは冷静そのものだった。
力比べが終わった後も、汗をかいて息を切らすベジータに対し、フリーザに疲労は全く見られない。
フリーザも事前に気を開放して戦闘力を上げているため、全くの手加減状態では無いと思われるが、53万相当の力は出していないと見て良いだろう。
この描写を踏まえると、この時のフリーザの戦闘力は30万くらいが妥当だろうか。少し後の描写となるが、最終形態フリーザが悟空と50%の力で戦った際も汗をかいたり息切れする描写は全く無かった。ベジータと組み合うフリーザの力も53万の半分前後と見てよいだろう。
そしてそのフリーザと曲がりなりにも互角に対峙できたベジータは、25万程度の戦闘力は発揮したのではないだろうか。
かなり推測含みだが、ここではベジータの戦闘力は25万と想定したい。
到着時ピッコロの戦闘力
最後にナメック星到着時のピッコロについても考えておきたい。
この時のピッコロは修行期間が短く、かつ修行場所もかつての悟空と同じ界王星である。同化の事情を知らないベジータには「役にも立たねえカス」とまで言われてしまったのだが、実際のところ同化が無ければどうだったのだろうか?
ピッコロが界王様のところで修行を行っていた期間は、劇中時間で5日程度とかなり短い。
しかし、ピッコロが界王星にいた時間は実はもう少し長い可能性があるだろう。
何故ならこの時のピッコロの性格を考えると、わざわざ他のメンバーと足並みを揃えて蛇の道を進むとは考えにくいからだ。
彼らが界王様の元で揃ったのは死んでから40日後になる。戦闘力が一番低いのはチャオズの610だが、ピッコロの戦闘力を3000(以前の考察基準)とすると、その差は約5倍。
もし単純計算でピッコロが彼らより5倍の速さで着いたとすれば、既に30日前後を界王星で過ごしていたということになるのだ。
界王様からの教えはダジャレ試練クリア後だったとしても、ピッコロは無からマントやターバンを出せるわけだし、悟空よりもさらに重たいマントを着ながら、10倍の重力の中で30日間単独で修行していたとすれば、悟空を上回る修行効果があったとしても不思議ではない。サイヤ人編の悟空とベースの力が同等近くになっていてもおかしくはないだろう。
さらに、ピッコロの性格であれば、界王拳の存在を知るや否やすぐ方法を教えろと問い詰めたであろうし、時間的にマスターはできなかったとしても、技の要点は掴んでいそうだ。
さらに下界の悟空の戦い方を見ることで、ベジータたち同様に、界王拳ver2(前回考察参照)のエッセンスを吸収していた可能性も高い。
元々ピッコロは悟空より遥かに巧みな舞空術や瞬間戦闘力の高い魔貫光殺砲を使いこなしていた戦士である。
悟空より気のコントロールセンスに長けていたとすると、この時点で界王拳4倍か、もしかすると5倍に匹敵する気のコントロール(気の爆発)ができていたとしても不思議では無いはずだ。
本考察ではベジータ戦の悟空について、気の開放で9500、界王拳2倍で15400、3倍で26000、4倍で36600と推測しているが、
もし仮に、この時のピッコロに悟空の界王拳5倍級の気の爆発ができていたとすると、本考察の値基準で戦闘力は47000前後となる。
47000とすると、ネイルの戦闘力が42000なのでそれ以上の値になる。ネイルはピッコロに「しんじられんほどのパワーを身につけているな」と言及していたが、この値ならギリギリ納得できそうだ。
ピッコロは竜族である神様の分身であり、元来の戦士タイプでは無い。にも関わらず、一般ナメック星人の15倍近い力を誇るネイルをさらに上回るとすれば、ナメック星人の基準では、正に「しんじられんほどのパワー」だろう。
結論として、かなり希望的観測を含むがここでは到着時ピッコロの最大戦闘力は47000と想定したい。
まとめ
このあたりの数値は大全集では言及が無いが、Vジャンプの値でベジータ25万、悟飯20万、クリリン75000という情報も存在する。
また、SFCの超サイヤ伝説ではこのくらいの時期に到達するレベルで、悟飯52000~67000、クリリン40000~47000、ベジータ27万~33万、ピッコロ17万くらいとなっていた。
ちなみにピッコロが17万なのは単独行動の短期間だけで、すぐに同化して100万以上となり悟飯たちと合流、その後は雑魚敵を一発で倒し続けるバランスブレーカーと化すのである。
余談
ギニューはチェンジが初めてではないと思われる(ジースが存在を知っていた)が、とするとチェンジ後に体がなじまない現象も経験済のはずである。なのに悟空に対してその懸念をしなかったのは何故だろうか?これは恐らくギニューが元々戦闘力のコントロール方法を会得していたからではないかと思われる。コントロールできる種族が稀であることを考慮すると、むしろチェンジ後に本来の持ち主より力を引き出せるケースのほうが多かったのではないだろうか?しかし悟空は相手が悪いというか、ちょっと格が違う気のコントロールマスターだったために大失敗してしまった。ギニューにとっては大きな誤算だっただろう。
ギニューがフリーザにチェンジをしないのは何故なのか、フリーザに心酔していたから、強すぎて隙が無かったから、色々と考えられるのだが、最も可能性が高いのは、「実際に挑んで失敗したから」ではないだろうか。これだけの強力なカラダであるし、出会って間もない頃などに全く挑まなかったとも考えづらい。しかしフリーザは超能力も使える戦士であり、チェンジ自体が通用しなかった。そしてその経緯の上で能力を見込んだフリーザがスカウトしたとすると、ストーリーとしてもしっくりくるのではないか。(映画ブロリーでは先代(コルド大王)の頃から仕えているのだが、あくまで原作とは異なるパラレルワールドとした場合)
フリーザ戦のベジータの戦闘力はその前(36000程度)を踏まえると相当な上昇であるが、これは直前に取った睡眠の効果だったという説がある。実際、ベジータは後に超サイヤ人を超えるトレーニングの際に立ったまま数日動かなかったことがあるし、悟空も精神と時の部屋では座したまま次段階に辿り着いていた。気のコントロールの新しい手法を体に馴染ませるには瞑想が効果的であり、だからこそ寝ていたベジータの戦闘力が大幅にアップした、というのは一定の納得感がありそうだ。
今回、到着時ピッコロは47000と想定している。大幅なパワーアップではあるのだが、それでもフリーザはおろかリクームに勝てるかも怪しいレベルだ。それなのにピッコロはかなり自信がある様子だった。普通に考えればそんなはずは無いのだが、これはもう「予感があった」と考えるしか無いだろう。神様とピッコロの命が同一であるように、単性生殖のナメック星人同士は何らか通じ合っており、ネイルとの同化の予感を感じ取っていたのだ。ネイルの近くに飛ばされたのもポルンガ(最長老)の意思だったのかもしれない。
次回、フリーザ戦中盤編へ続く。
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