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夏休み明けの揺れる感情

「頑張ってお兄ちゃんと次のオルタナティブスクール行ってみるね」
不安な目をしていたけれど。はっきりとママをの顔を見ながら、夏休み明けから頑張る意志を示したムスメ。


「初めてだからちょっとだけ早く迎えにきてね」
「帰りにハロハロ食べて帰ってこようね」
「クレーンゲームも少しだけしたいな」

当日スクールに向かう車の中で、ご褒美になりそうな楽しいことを自分で考えていたムスメ。


「さっきまでは大丈夫だったのに・・・着いたら行くの嫌な気持ちになっちゃたの💧本当なんだよ・・ごめんね」
到着したら飛び出して一目散に中へ入る息子。
追いかけるはずだったムスメは、車から降りることができなかった。
ホロホロと涙を流し、ポツポツと言葉を絞り出したムスメ。



『どれもムスメちゃんの本当の気持ちだって信じてるから、大丈夫だよ。』

『ここまで頑張って来れたんだもの。それだけでもとってもすごいことなんだよ。』


不用意に流れるこどもの涙に、私は弱くなった。
不登校初期の息子のときを思い出させる。
胸がぎゅっと苦しくなる。

ムスメちゃん。
ママは本当にすごいなって思ってたんだよ。
入学して教室にも1度も入ったこともないのに、スクールには自分で行ってみるって宣言したこと。

お兄ちゃんが頑張ってる姿。
迷う気持ちのときは、少しの勇気が必要なんだよと話をするママの姿。

きっとムスメはそれをしっかり見て聞いていて、自分もできそうなところは頑張ってみようと思ったんだよね。
大丈夫行けるって思っていたのに、着いてみたら自分が行けない気持ちになったことに驚いたんだよね。

(こんな気持ちになるなんて、思わなかった)

それも経験
自分の中にそんな気持ちがあるって、味わえた。
それはムスメちゃん自身が行動したから、感じられたことなんだから自信をもっていいんだよ。


息子で経験していなかったら、ママももう少し頑張ってみようとか説得したかもしれない。でも今日は帰ろう
ここまで来れた姿が、かっこよかったよ。

『お兄ちゃんにちょっとお話してくるね。待ってて』

息子にムスメちゃんの状況を話し、分かったと息子は残る。
これも夏休み前からの成長。
自分も帰るって言われるんじゃないかと半分覚悟してたよ。
でも妹がいるから来たんじゃなくて、あなたは自分の意志でここに来たんだね。かっこいいよ。


正直、スクールに向かう車の中で
(ムスメちゃんの母子分離不安もこれで落ち着いたってことかな)
そんなことを思いながら、感慨にふけっていた。

今年の1月から始まった分離不安。
病的にママから離れられなくなって、幼稚園にも小学校も行けなくてね。

少しずつ家の中で安心の輪を広げていったムスメ。
他の小1の子より遅れてもいい。
あなたの準備が整ったら、外に飛び出して行けばいい。
大丈夫。ちゃんと優しくお姉さんになってきているから。

結局今日もママと離れて過ごすことに不安を感じて、車から降りられなかったけど。
焦らずに、少しずつでいいのよ。


「ポケモンのテレビ観たいから帰りたかったんじゃないからね」

帰り道。ママに怒られないか不安になって独り言のように話し出す。

『分かってるよ。大丈夫だよ。』



いやーしかし、よかった。
今月も安定剤を減薬せずにいて。
先月は元気になりたくて減薬にチャレンジしたら、仕事を辞める作業と子供のスクールへの対応の波にのまれて、ママの適応障害も揺れに揺れたから。
今月は変化を見越して、薬の量を戻してもらっていた。


それでもなんだか落ち着くと、ママも涙が勝手に流れてくる。ホロホロと💧

やっぱり夏休み明けの子どもと同じで、不登校児の親だって辛いのよ。
ムスメの涙がカギ🔑となって、不登校初期の息子の姿がフラッシュバックしちゃって。
心の隙間にスッと当時の辛さが入り込んでくる。


息子もスクール1日頑張って、今週は一旦これで終わりにするらしい。
また来週も行くと言うし、まーいいさ。
自分で自分のペースをつかんで、ぼちぼちと社会と繋がっていければいい。

焦らず行こう。
少しずつ行こう。



過ぎたことにこだわっても仕方がない。
失敗や挫折から学べばいいだけ。

ゲッターズ飯田

◎オルタナティブスクールへも行き渋る。夏休み前の息子の葛藤


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