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絵本を学ぶ📗北海道ゼミ



黒岳山頂を目指して⛰1.2.1.2…

一歩ずつ。
学びも続きます。


絵本探究ゼミ第1期(リアル)最終回

これまでオンラインで受講してきた東洋大学准教授竹内美紀先生のミッキー絵本探究ゼミ、今回は北海道 大雪山層雲峡にて第1期最終回のリアル回。オンラインとのハイブリッドで行われた。

第1期絵本探究ゼミのまとめ・グループ発表

今までの学びから各チームでテーマを選び、考察を深めたことを発表した。  

【チーム1】インタビュー形式で思いを語る。
1) ゼミ受講で「目からうろこ」と感じたこと
2)自分の活動に生かしたいこと
3)この1冊をあのひとに

【チーム2】「技法のデパート」
・学んだ技法がふんだんに使われている絵本を紹介
・読み聞かせからもう一度絵本を開いて技法を確認

【チーム3】オリジナル版 デジタル絵本
    『ももたろう?』作成、発表
昔話『ももたろう』からアレンジ。学んだ技法を取り入れた。オリジナルの絵、文からパワポでデジタル絵本を作成。
学びから表現への取り組み。

【チーム4】絵本を紹介しながら第1期ゼミを通して発見したことを発表。

リアル会場とオンライン、ハイブリッドで発表。



私たちチーム3では、発表までどのように進めたのか?

第4回ゼミの後からオンラインで話し合いを重ねた。
先ず、発表する「テーマ」を決めようと、今までのゼミを振り返ってみた。
私たちチーム3は「技法」に注目した。
何気なく感じていた絵本の特徴や子どもたちを惹きつける絵本には、随所に技法が効果的に使われている。そこで浮かんだのが、学んだ技法を使い自分たちで絵本を作れるのではないかという発想だった。昔話を元に、文、絵、編集と案を練りオリジナル版デジタル絵本を作ることになった。得意な面々を活かして『ももたろう?』が完成、配役を決め録音してYouTubeに記録した。

私はももたろうの声を担当。
ナレーター、おばあさん、おじいさん、鬼、キジや犬、サルの声が入り、できたときの感激は忘れられない。紙の絵本でしかできない技法をあらためて知ると同時に、デジタル絵本にしかできない特徴を合わせたことで、動きが出て、生き生きとしたストーリー仕立てとなったと感じる。パワポでこんなこともできる!という驚きも多かった。
リアルゼミ当日の発表では、この絵本で使った技法の振り返りを担当した。スライドを見ながら答え合わせのようにみなさんと一緒に技法を確認した。ゼミでの技法の学びがこんなふうな絵本作成に繋がったことをしみじみと感じ入った。

技法の実践として

チーム3オリジナル版『ももたろう?』に使われた用語、技法

表紙・見返し・扉・見開き・ビネット・ノド・版型・タイポグラフィー・裁ち切り・視点・
コマ割り・ページターナー
*いくつかの技法を組み合わせることで表現の幅が広がった場面もあった。


技法の1つ「ページターナー」
続きを見たくなるしかけ、ページをめくりたくなるしかけのことを「ページターナー」という。

この技法の効果をあらためて実感する出来事が起こる!!

北海道リアルゼミで発表した後のことだ。
ページのめくりに対して絵の向きが逆では
ないかというご指摘を受けた。チームでページごとにテキストと絵を確認したら逆向きの絵の場面があり絵を直した。
すると、ページをめくり次のストーリー展開への流れが、直す前とは格段に違った。

まさに「ページターナー」

最初にできたものと後に完成したものとを比較したら、訂正を入れた『ももたろう?』のお話は生き生きと感じられ技法の効果を感じた。

ミッキー先生に学んだことから実践へ、自分一人ではできないことがチームの一員となって作ることで絵本を完成させることができた。
発表後もチームで学びを深められた。

各チームの発表を聞いて

皆さんの発表から第1期絵本探究ゼミ(第1回から第4回)の学びを振り返ることができた。

・受講の目的、目標
   ・絵本の絵と言葉の関係
   ・絵本の技法と専門用語
   ・技法が特徴となる絵本
   ・絵本の読者とは?
   ・読者年齢と絵本

絵本の絵と言葉の関係を4つに分類することは初めてだった。

分類を意識して絵本を読むと今まで気づかなかった絵とことばの関係が見えてきた。

絵がことばを語り、ことばで絵を語る。
ことばは絵を補い、その逆に、絵がことばを補うこともある。
また、絵はことばにはないストーリーを語ることもある。

ミッキー先生のコメントから。

声と絵について

ことばは文字であり声である。

文字なし絵本の場合、文字ではなく声で聞こえる、もしくは心の声で聞こえる。
文字が欠けているのではなく、声、ことばを引き出す絵本である。

絵とことば

そのまま読むのがAIである。
絵を理解してから声で翻訳できるのは人。絵の声を聞いてことばにしている。
声で翻訳したアナログでしか伝わらない声が波で伝わる。

波にのった声は大きいうねりが起き、その波に、聞いている人がのると大きな感動に繋がる。
声という波にのせて届ける、人の心に届くし脳にも届けられる。

絵本に使われる専門用語、技法を知ることで、今まで何となく引き込まれると感じていた場面に技法が使われていたのだ!と作家さんの表現したいことをダイレクトに感じることができた。


そして、今回のリアルゼミでは今までのまとめと発表、それに加えた充実のプログラムが第1期探求ゼミを充実の時間に導いてくれた。

剣淵町「剣淵絵本の館」


剣淵町【絵本の館】

明るく開放的な木の温かみを感じる施設。

「絵本の館」 
けんぶち絵本の里大賞の投票箱は中央に。
 出版社ごとに候補の絵本が並ぶ。


絵本の里けんぶちの取り組みについてお話を伺う。

福祉、教育、農業、地域交流、イベント「けんぶち絵本の里大賞」「絵本まつり」
地域の取り組みが絵本を通してここまで根付くことの実践例のお話に皆さんの想いと、それをつなぐ方々、学び合いの和の広がりを感じた。


【層雲峡・大雪山写真ミュージアム】

廃校になった小学校の体育館に市根井孝悦氏の作品の写真ミュージアム。大雪山の美しさ、自然の厳しさ、雄大さ、山の息吹、いのち、大きな写真からあふれていた。写真から市根井先生の偉大さを感じた。


層雲峡ロープウェイで🚡

黒岳駅から登山スタート!

黒岳山頂 制覇!

黒岳頂上


登らなければ見ることのできなかった黒岳山頂からの眺めは最高だった!
登頂できた達成感、眺めのすばらしさが相まっての感動。大谷先生とミッキー先生がご一緒の安心感と、ゼミの仲間と楽しく、そしてカメラマンのアキトさんがフットワークよく写真撮影して下さっていたことも登頂の喜びをいっそう大きなものにしてくれた。


第1期絵本探究ゼミを終えて

4月スタート当初を思い出すと、講義はみっちり3時間強、今までと違う観点からの学びがとても新鮮でミッキー先生の講義に引き込まれて、あっという間に時間が過ぎた1回目。
回ごとに振り返りをすること、次回のゼミの課題をどのようにまとめるか考える時間も学びになった。
チームで学び合う時間がとても貴重で、この時間があったからこそ学び続けられたと思う。
オンラインで繋がってどこにいても学べる環境があることは有難いと思う。


リアルゼミでミッキー先生や皆さんにお会いできた感激!!交流会、施設見学、発表、
登山、大雪森のガーデン、絵本探究と体験が結び付いた感動、楽しかった北海道ゼミ!
ありがとうございました!

言語化とアウトプット

今回の経験と、絵本のことばや技法、用語の学びから「こんなふうになっている」と漠然とではなく、用語を使って具体的に伝えることで、絵本に興味を持ってもらえるようなお話や、絵本の魅力を自分のことばで伝えることを実践していきたいと思う。
チーム3の発表最後にFAのたかたかさんから、「種をまきそれが育って花が咲き、その花たちを花束にして届けていきたい」とあった。この先に繋がる明るいメッセージ!!

私も、地域の活動の中で種まきをしているところ。これからの育ちにこのゼミでの学びを生かして育てていきたい。

ゼミ発表の中で、問いかけがありました。

「絵本をどうして好きなのですか?」

わたしは・・・
絵本を読んでいる場が好きです。

聞いている人、子どもたちも大人も柔らかく穏やかな表情になったり、
一緒にいる人と同じ空間で絵本を楽しみ感動を分かち合える時間が好きです。

絵本を我が子と読んだ思い出の時も好きです。
今につながる時間です。

絵本を読んだ時間は、子どもの成長とともに育まれていくものと思います。

ゼミ最初に選んだ一冊がこの絵本でした。

『そだててみたら・・・』
スギヤマカナヨ 
あかちゃんとママ社2022年2月



種まきをして絵本を届ける人を育て、絵本との出会いや魅力を探究する時間をはぐくんでいきたいと思います。

2期の受講を決めました。
絵本探究ゼミでの学びが続きます。



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