クリスマスプレゼントで思い出す
きっと、あれからプレゼントする方が楽しくなったんだと思う。
就職した年、冬のボーナスで祖父母と弟たちにプレゼントを用意して、クリスマスイブに枕元に置いた。
夜中に、そ〜っと置いたのに、祖父は目を覚ましてしまったようで…
「サンタクロースか?」
と言った。
私は、自分がどう返事したのか覚えていない。たぶん「うん」くらいしか言えなかった気がする。
祖父にプレゼントしたのが袖なしのハンテンだった事だけは覚えている。他のみんなに何をプレゼントしたのかも忘れちゃったのにな。
ずっと愛用していてくれた。
食堂のオヤジさんだった祖父は、私たちの毎日の食事の支度をしてくれていたから、邪魔にならないように袖なしにしたんだった。
祖父が入院してからは、私が受け継いで炊事をしていた。祖母は足腰が悪かったので立ち仕事が出来なくなっていたから時折り、座り仕事でできる物を作ってくれていた。
しばらくして祖父は亡くなってしまった。心臓の病気だったと聞いている。
納棺の時に、何か思い出の品を…と言われて、私はハンテンをどうかと言ってみた。旅路に一緒にと思った。
そしたら祖母が…
「それは、私が着るから入れないで」
あらまあ 笑
思い出と一緒に、着続けてもらえたのも嬉しかった。
祖父母と孫って、特別な関係ね。
今、うちのおばあさまが入院中で、1月末まで退院出来ないかもって話を、息子にした時
「そんなに長いの?
年内にお見舞いに行かなきゃね
年越しに居ないと寂しいね」
と言っていた。
普段は関わりがなくても、そう思ってもらえるのよね。
私は、お墓参りのたびに
祖父母とも会えている気がする。
「たいへんだなぁ
えらいなぁ
でも無理すんな」
って、言ってもらえている気になる。
今年は、加湿器を新調した。
喉のため、肌のため
健康でいるために